フマジメのススメ!


●マジメすぎるとつらくなる
 全員というわけではありませんが、不登校・ひきこもり・ニートの人たち、あるいはその保護者によく見られるのが『マジメ過ぎる』という人たち。

 マジメがいけないというわけではありません。マジメであることは素晴らしいこと。しかしマジメも過ぎると自分も周囲もつらくなってきてしまいます。

 いわゆる『四角四面』『カタブツ』『融通がきかない』『ばかマジメ』となってくると、ちょっと困ったもの。

 
 うつ病になりやすい人の特徴として、マジメで几帳面、そして責任感が強い人だと言われています。


1961年にドイツの精神病理学者テレンバッハが提唱した「メランコリー親和型性格」というのは、まさにうつ病になりやすい性格といわれています。との特徴は・・・


 ・作業に正確さを求める

 ・綿密

 ・勤勉

 ・良心的

 ・責任感が強い

 ・対人関係では衝突を避け、他人に尽くそうとする


 これだけ読んでいると、どちらかというとすごく頼りになるいい人ですよね。こういう人は、いろいろな人に重宝がられ、時に模範的とされる人でもあります。



●完ぺき主義は自己嫌悪のはじまり
 ではなぜ、このような頼りになる模範的な人がうつ病になってしまうのでしょうか? それは「〜でなければならない」「〜であるべきだ」という思考があり、自分を縛り他人も縛りがちになっていき、だんだんと疲れてくるからです。

 さらにこういったマジメな人は、往々にして完ぺき主義であろうとします。

 完ぺきであろうとして、ストレスを抱えたり、世の中に完ぺきなものなどないのですから、何もやっても不満足になります。

 何かをやりたいと思っても、完ぺきにできるようになってから、やろうとするため、いつまで経ってもはじめることができなくなります。

 完ぺきでなければ・・・ という考えがあると、何かをはじめたとしても完成させることができません。

 完ぺきにはなかなかできないわけですから、そんな自分が嫌になり自己嫌悪となり、自己肯定感が低くなります。

 自分が完ぺきでないため、自分で自分を許すことができなくなります。

 これが高じてくると、自分の容姿が完ぺきでなく、摂食障害になったり、自分の顔が醜いと思い込み醜形障害や、そのため整形手術を繰り返して取り返しのつかないようになり、ひきこもりや不登校の原因になることもあります。




●マジメは休み休みやれ
 マジメな完ぺき主義者の人には次のように考える人も少なくありません。


「完ぺきにできないなら、最初から何もしないほうがマシだ」


 最初の「〜でなければならない」から「何もしないほうがマシ」となりました。このように考える人は物事に成功したとしても

「この程度じゃダメだ」
「この程度の成功じゃ失敗も同じ」
「この程度じゃ何もしないほうがマシ」

 と、自分の成功を喜べなくなります。もちろん、自分の子どもや部下の成功もしかり。


 こうなると、自己評価は下がり、他者にもイライラし、自分が悪いという自己嫌悪と相手がダメだなんだという被害者意識で、心はどんどん悪い方向にいってしまいます。


 マジメであることはとてもいいことです。


 しかし過ぎたるは及ばざるがことし! マジメは休み休みやりましょう。






FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝



わたし(巨椋修(おぐらおさむ))が監督した映画『不登校の真実〜学校に行かないことは悪いことですか? 』DVDになりました。
精神科医不登校に携わる皆さんにインタビューをしており、問題解決のヒントになれば幸いです。
TSUTAYA』のドキュメンタリーコーナーにも置かれておりますのでご覧になってください。


●巨椋修(おぐらおさむ)の著書



ビックリ!おもしろ聖書物語 (リイド文庫)

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

陽明門護身拳法のHPはコチラ。門下生募集中!
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