嫌な親との付き合い方
●『サザエさん』みたいな家族はまずない
親と子、家族は仲良くなんてよくいいますが、ほとんどの家族は何らかの問題や悩みを抱えているものです。これが親族まで広めると、おそらく100%近い家族親族が何らかの問題を抱えているのではないでしょうか?
その中でも、親子関係で苦労している人はとても多いと思います。まあ私自身も親や兄弟とは絶縁状態。そんなことは世間では当たり前にあるものです。
ただ、家族や家庭の問題は、表に出ないだけだと思います。
『サザエさん』みたいな家族ってまずないと思っていいでしょう。
●自分の親との付き合いに困る子どもたち
生きづらさを抱えている人や生きぞこない系、不登校・ひきこもり・ニート系の人の場合、さらに親との付き合いに困っている人が多くいるようです。
また第一生命保険株式会社が『親子関係に関するアンケート調査 -』を行ったところ、3割近くの親子が「ときどき会話をする」「まったく会話しない」と回答しています。おそらく母親が苦手あるいは嫌い。父親が苦手あるいは嫌い。両親ともに苦手あるいは嫌いという子どもは意外とたくさんいると思います。
しかもそれは子どもの頃や反抗期よりも、成人してからその傾向が強くなってくる人が多いようです。特に不登校・ひきこもり・ニートの人は、多くの場合親から、有言無言の圧力を受けていると思っていることが多いですし、また親も「この子さえ・・・」と思っていることが多いですから無理もありません。
一見、普通の家族でも子どもは「なんで親はわかってくれないのか」「なぜ自分のやりたいことに反対ばかりするのか」と思い、親も「なぜこの子は親の想いをわかってくれないのか}と思うもの。まして、きづらさを抱えている人や生きぞこない系、不登校・ひきこもり・ニート系の人の場合なおさらです。
最近の言葉ですと【毒親】という親がいて、【毒親】とは「子供の人生を支配する親」であると言われています。
暴力をふるうとか、虐待はもちろんですが、多いのがすべてにおいて親が子どもをコントロールしようとする過干渉の親。子どものプライバシーや考え方を無視し、自分の考え方を子どもに押し付ける親などは、思っているより多いようです。
そしてそんな親がいうのは「あならのためなのよ!」「あなたのことを心配して言っているのよ!」といった言葉です。
そして親は自分の意見や生き方を押し付ける。子どもは自分の意見、これから生きたい生き方があるのに言い出せない。
やがて子どもは自分が望む生き方を圧殺し、親が望む生き方を選択する。
そしてやがて子どもは親を恨み、自分を卑下するようになる。
そうなっても、やはり子どもは自分の人生を自分で歩みたい。そして、子どもは親との付き合い方に困るようになります。
●嫌な親との付き合い方
私自身は親との縁を切りましたが、そうなるとなにかと大変なこともあります。例えば、住む部屋を借りるとき連帯保証人が必要となり、そのほとんどは親であることが不動産屋さんから求められます。
しかし日本において、親意外な人に連帯保証人になってくれる人は少なく、ゆえに毒親から離れようと思っても、親がいうことを聞いてくれないことも考えられます。ネットでは安易に「親と縁を切れ」といっている人も多いのですが、現実としてはなかなかそうもいかない。だって部屋ひとつ借りられないんだもの。
『家賃保証会社』という会社もあるのですが、もちろん有料。つくづく世の中は生きづらい人に厳しいなと思う次第です。
もうこうなったら仕方がない。嫌な親といい距離をとって付き合えるなら、なるべく適当に距離をとって付き合うしかありません。
嫌な親との付き合い方は、あくまで「私は私、親は親」というスタンスを崩さないことですね。つまり「なあなあ」で付き合うこと。
また、自分で連帯保証人になってくれるような信用できる人を確保するようにするしかない。でもそれは現代日本においてとても難しいことなのですが、とにかく日々の暮らしで周囲の人から信用を失うようなことをしないようにしてください。
そして日常では親意外に、味方を増やしておくこと。また、「私の親はこんな親なんだ」と思って、親の言動にあまりイライラしないこと。これにつきます。
もしあなたが親だとしたら、こんな親にならないように注意をしてください。ほとんどの毒親は自分が毒親であると自覚できず、むしろ子どもの被害者であるくらいに思っています。子どもは子ども、親は親。距離をおいて楽しくお付き合いができるというのが、いい親子関係であると思います。
私の知人にも、「あんな親になりたくないから、結婚しない。しても子どもは欲しくない」という人が何人かいます。そんな親に自分がならないように注意するべきでしょう。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)