ひきこもりの犯罪
渋谷のライブハウスでガソリンらしき液体をまき、客を焼き殺そうとした23歳の男が捕まった。
その男は6年前に公園で遊んでいた4歳児の頭をハンマーで殴り殺そうして捕まった前科があった。
その男は当時、高校中退をした後、ひきこもりになっていた。
男は、高校を中退してから「老人以外なら誰でもいいから殺したいと思った」という。
その殺意の理由は「世間の注目を浴びたい」「両親を苦しめたい」というものであった。
男は逮捕後、精神鑑定を受けたが、「特定不能型の広汎性発達障害」と診断されたという。
ある意味、典型的なひきこもり系の犯罪者である。
ひきこもり者は、基本的にひきこもっているので、家族以外には大きな迷惑をかけることは少ない。
しかしときとして、今回のような犯罪が起こる。
ひきこもり者は家族に対して複雑な思いを持っている人が多く、そして家族が不和であることが多い。
場合によっては家族への復讐として、親を殺してしまうことがある。
親も子どもを殺してしまうことがある。
場合によっては、今回の事件のように、世間から注目を集めたい(認められたい)という思いから凶悪犯罪を行う者もいる。
親への復讐から、無差別殺人を行う者もいる。
実際に事件を犯さないまでも、親を殺したい。誰でもいいから殺したいと妄想するひきこもり者はとても多い。
これを予防するには何が有効かというと、ひきこもりや不登校になる以前の、親子関係、家族関係の改善なのだ。
しかし実際は、子どものひきこもりや不登校という現象が起こっても、親は改めようとはしない。
「わたしは悪くない」
「わたしは間違っていない」
と、事態を改善しようとしない。
そして、どんどんと悪くなっていくのだ。
もし事態を良くしたいのなら、反省し経験を生かすことだ。
第三者の意見にも耳を傾けることだ。
それを学ぶというのだ。
物事を良くするための変化を恐れるんじゃない。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)