障害者殺傷事件 植松聖容疑者の心理とは



少年時代は『良い子』を演じていた?
 植松容疑者の少年時代は「まじめ」であり「アニメの登場人物のモノマネをして周囲をなごませていた」というもので、近所の人にもちゃんとあいさつをするような『好感を持たれる良い子』でした。


 父親は学校の教師であり、おそらく厳しく躾けられていたのでしょう。こういう子どもは親から見ると「育てやすい良い子」であり、親に反抗したり、イタズラなどの問題をあまり起こしたりしません。


 親から厳しく躾けられた場合、子どもは潜在意識で親を怖れ、親から見捨てられないために『良い子』を演じる場合が多々あります。


 不登校・ひきこもり・ニートなどの人も、子ども時代はとても『良い子』であり、思春期あたりから、あるいは成人してから人を信じらず、つまりは親からの愛を感じ取れずに育ってしまった場合がとても多いのです。


 また、体力が親を越えたりした場合、親に対する鬱屈した思いが漏れ出し、家庭内暴力を起こすことも多くあります。一説によると、植松容疑者は大学生になった頃から、親への暴力があっとも言われています。



刺青や薬物摂取の理由は?
 精神医学的には過度の刺青(タトゥー)やピアスは、自傷行為の一種であり、誰かに認めて欲しい、注目してほしいという自己顕示欲の表れといわれています。


 私も実際に、自傷癖のある人がやがて、体中にピアスを入れたり、タトゥーを入れたりするようになった例をたくさん知っています。


 また、なぜ自傷行為や自己顕示欲としての刺青かというと、それは「誰かにかまってもらいたい」という思いがあるわけで、承認欲求が満たされていないということです。


 承認欲求は小さな子どものときに、たっぷりと親からの愛情がそそがれ「生まれてきて良かった」「私は愛されている」と感じることで、満たされます。


 しかし幼児期に承認欲求が満たされいないと、普通に人を愛せなかったり、人間関係がうまくいかないという問題を抱える場合が多いのです。


 また、男性の刺青の場合、相手を威嚇するという心理もある場合があります。


 さらにいえば、植松容疑者は美容整形しており、これも承認欲求が満たされず、自己評価の低さからと考えられます。



違法薬物に手を出す心理とは?
 植松容疑者は大麻や危険ドラッグを常用していたようです。犯罪心理学によると、このような違法薬物に手を出す人には、ある傾向があります。


 それは自己評価がとても低いこと。


 意志が弱い。


 依存心が強い。


 今回の植松容疑者のイメージとは違うように思う人もいるかも知れませんが、すべて容疑者に当たっていると思われます。


 まず自己評価の低いがゆえに、本当の自分から逃避するためにドラッグを使用し


 意志が弱いがために、誘惑に耐えられず


 依存心が強いためにドラッグに依存する


 植松容疑者は、おそらく本当の自分を認められず、本当の自分から逃げるためにドラッグを常用していたのではないでしょうか?
 




なぜ異常な考えに偏ったのか?
 植松容疑者は「私は障害者総勢470名を抹殺することができます。」と衆議院議長あての手紙に書き、そうすることで「第三次世界大戦を未然に防ぐことができるかもしれないと考えたからです。」とも述べています。


 明らかに異常な文章であり、異常な考えです。


 植松容疑者は、妄想性障害や非社会性(反社会性)パーソナリティ障害、薬物性精神障害と診断されていました。


 もしかしたら、薬物の乱用で、脳が壊れてしまっているのかも知れません。


 他には「障害者は死んでくれたほうがいい」などと言っており、逮捕後も考えを変えていないところを見ると、これは彼の信念となっているのでしょう。


 人が他人を見るとき、それは自分の鏡として見ます。これを心理学では「投影」といいますが、例えていうならば、ヘイトスピーチをさかんに言っている人は、対象を「自分とそっくり」と見立て、「自分はそんな人間ではない。その証拠として、私はそんな人間は排除すべきだと、言動で示している」と主張するために、ヘイトの対象を盛んに攻撃するのです。


 植松容疑者にとって、攻撃した被害者たちは、自分を映した人に見え、「違う、俺はそんないらない人間ではない。そんなヤツらは排除すべきだ」と、自分の正しさを証明するために、こんな行動に出たとも考えられます。


 いってみれば「嘘つきほど、嘘は絶対許せないと攻撃し、自分は嘘つきではないと主張する」

「万引き犯はそれを隠すために、万引きは許せないと主張し自分は絶対そんな人間ではない」と主張する心理と同じです。


 さらに自己評価が低い人やパーソナリティ障害の人は、心のバランスが取れず思想が極端にかたよってしまうことが知られています。前述したヘイトスピーチをする人などがその例といえますね。


 植松容疑者は今回の事件を起こすような人格になってしまったのは、いろいろな不幸が重なったためでありましょう。もう二度とこのような事件を起こさないようにするには、1人1人が自分に対する自信を育み、他の人々、すべての人々に優しさと尊ぶ心を育てることだと思います。






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巨椋修(おぐらおさむ)

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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