障害者の方へ 真里谷りょうからのメッセージ


 ニコニコ生放送『生きそこないなう!』で、巨椋修(おぐらおさむ)とともに、キャスターをやっている真里谷りょうさんが、Facebookに書いていた文章を許可をとり、こちらに転載いたします。


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 私は約10年前から『双極性障害』という精神科の病を患ってそれからその治療の為、10年欠かさず毎日毎日お薬を飲んで病状が最低限で治まるようにしています。


 その間、ずっと同じ病院、主治医も変わらずでしたが、今年の春にその病院が閉院となり、現在は新しい病院に通院しています。


 その際、薬の内容も少々変わりその副作用のせいか、体調、精神面がなかなか安定せずに「今日は調子が良くて気持ちがいいぞ!!」と思える日と「あぁ〜シンドい起き上がるのも辛い生きてるのも辛いぃ……」といった日が混ぜこぜとなって日々苦しんでいます。


 もちろん圧倒的にシンドい日が多いです。

 
 だから相模原の障害者施設で起きた殺傷事件は本当に許せない出来事でした。


 特に「障害者なんていなくなってしまえばいい」という趣旨の発言、被害にあわれた方が重複障害者ばかりという容疑者の偏った偏見思想が事件を起こした大きな要因である事に対し爆発的な憤りを禁じえません!


 人の幸せなんて自分で決める事です。体が思うように動かなくても、言葉が上手く発せなくても、傍から見たら何の生き甲斐がなさそうに見えても。


 そんな生活の中で本人達がささやかな幸せな瞬間を見つけ笑ったり喜んだりする事はたくさんあるのです。もちろん、その家族もです。


 私だって、うつ状態が酷くグッタリ寝込む日々がつづいたり酷い時は入院生活にまで追い込まれるまで行き、時には生きる理由を見失いかけてしまいそうになった事が過去に何度もありました。


 それでもそんな暗闇のトンネルの中で一条の小さな光を求めてもがきながらも今日まで生き抜いてきたのです。


 時には自死も考えた事だってありました。そんな時「必要のない人間なんてどこにもいないんだよ」。と多くの人に励まされました。そう、どんな障害を抱えていたって、人にしてあげられる事よりも、してもらう事のほうが多い人だってそれは変わらないのです。


 思いもがけず長文になってしまいました。普段はFacebookには事件や政治の事は書かないようにしていたのですが、私も心に障害を抱えて生きる者としてこの事件だけはスルーする事はどうしても出来なかったので……


 また今回、容疑者自身も精神障害を抱えていたのでは?といった報道もなされています。


 これで穏やかに暮らしている精神障害者もまた偏見に晒されなければいいのですが。こちらも合わせて考えていかなければならない事だと思っています。



FHN放送局
真里谷りょう