楽観的に生きる

悲観主義は気分のものであり、楽観主義は意志のものである。およそ成り行きにまかせる人間は気分が滅入りがちなものだ』

(フランスの哲学者 アラン)




日経ヘルス&メディカル『感情はどこから? 実は生存をかけて脳が下した判断 働きもののカラダの仕組み』より引用)

 さて、いきなり悲観と楽観についての言葉からはじまりましたけど、ものごとを悲観的に考えている人って「鳥の脳」とか「爬虫類の脳」とか言われている古い脳である扁桃体というところを使いがちで、人間が人間らしく生きるためによく考えたり感情をコントロールする脳の前頭前野という部分をあまり使っていないそうなんです。


 楽観的にものごとを考えることができる人というのは、前頭前野を使うこと、つまり意志の力で「不安」や「恐怖」をつかさどる扁桃体を抑え込んでしまうことができるそうなんです。


 いつも悲観的に考えてしまう人、うつ状態になりがちな人というのは、脳の総司令部といわれる前頭前野が、あまり活発に働かず、不安や恐怖、悲しみをつかさどる扁桃体が敏感に働いてしまっていると考えられるのだとか。


 脳の働き、つまり心や精神の働きというのは、思考のクセを持っていますから、いつも悲観的に考える人というのは、いつも悲観的に考えるクセがあると考えてもいいのでしょう。


 心理学に『予言の自己成就』というのがあります。これは【自己の予言や期待通りの結果が出現する現象】をいいます。


 いわゆる「悪い予感ほどよく当たる」


 いわゆる「強く願えば必ずかなう」


 といったやつです。



 なぜそんなことが起こるかというと、「悪い予感がする」→「悪いことが起りそうなだと悪いことを探し出す」→「悪いことを発見する」→「悪いことが気になって仕方ない」→「悪いことが起る」→「やっぱりなと思う」


 逆だと「いい予感がする」→「いいことが起りそうなだと悪いことを探し出す」→「いいことを発見する」→「いいことが気になって仕方ない」→「いいことが起る」→「やっぱりなと思う」


ということですね。よくスピリチュアル系の人がいう「引き寄せの法則」ってやつも同じことなのでしょう。


 そして人は、生き残るために「悪い予感」にとても敏感になりました。だって原始時代、「野獣が襲ってくるかも」「これから食べ物が入ってこなくなるかも」って用心していたから生き残れたわけですからね。


 その一方、人は前頭前野、脳の理性をつかさどっている部分を使って、多少の不幸があっても「なんとかなる」「きっとうまくいく」と、考えることで文明を発達することができたそうです。


 おそらく原始の時代、私たちの先祖は絶望的な危機のときでも「なんとかなる」「きっとうまくいく」と考え、ときに慣れた居住区を離れて冒険の旅に出たり、新しい道具や方法を考え出したのでしょう。


 近年でも絶望的な状況で希望を失わなかった有名な政治家がいます。歴史上もっとも優れた政治家といわれ、第二次世界大戦中快進撃をするナチス・ドイツに立ち向かった ウィンストン・チャーチルです。


 意外なことに、彼は吃音でしかもうつ病患者でした。最近の研究では躁うつ病であったと考えられています。



 普通うつ病の人は絶望にさいなまれてしまいますが、チャーチルは次のような言葉を残しています。



 悲観主義者はあらゆるチャンスの中に問題を見出す。楽観主義者はあらゆる問題の中にチャンスを見出す』

(英国の元首相 ウィンストン・チャーチル



 こんな言葉を残すくらいですから、かえってチャーチルは、いつも悲観や絶望と戦っていたのでしょう。



 もしかしたらあなたはいま、悲観主義者かも知れません。しかしあえてあらゆる問題の中にチャンスを見出してみてはいかがでしょうか? チャーチルがそうしたように。







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巨椋修(おぐらおさむ)

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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