不登校・ひきこもり・ニートと犯罪、メディア
本日、テレビなどによく出てくる精神科医&犯罪心理学者の作田明さんの著書『現代殺人論』を読みかえしております。
この手の本を読むようになったのは、不登校とかひきこもりの本や映画を書いたり撮ったりするようになってからですね。
これまでこの手の本を、ずいぶんと読んできました。
『不登校・ひきこもり・ニート』に関わっていると、社会やメディアが作り出したイメージとかと違う、【リアル】が見えてきます。
関係者や支援者は、あまり認めたがらないけど、『不登校・ひきこもり・ニート』と犯罪は関係があります。
どのような関係があるか?
虐待、家庭内暴力といったもの。
たかが家庭内暴力と言ってはならない。
日本で起こっている殺人事件の過半数が、家族内殺人です。
そして『不登校・ひきこもり・ニート』の家庭で、家庭内暴力が起こることは決して少なくない。
その周辺事態として、精神病や神経症といった病気もある。
統合失調症(精神分裂病)や、うつ病、アルコール依存症や薬物依存症も、家庭内暴力や虐待と無縁ではなかったりします。
精神病患者が犯罪を行うということは、意外と少ないんです。
刑法犯罪全体でいうと、わずか0.8%前後。
でもこれが殺人や放火といった凶悪犯罪になると、12%前後と一変します。
これらことは、現実として、目をそむけないでしっかりと見ておかないといけない。
かといって差別偏見はいけない。
差別偏見は新たなる犯罪や、悲劇を生みます。
『不登校・ひきこもり・ニート』を見続けていると、社会の裏側も見えてきます。
「急増する少年凶悪犯罪」とメディアはいいますが、むしろここ20〜30年で激減しています。
幸い、凶悪犯罪は年々減少していますが、世の中が昔に比べて特別幸せになったようには思えません。
まあ、メディアがなんといおうと、社会の動きがどうなろうと、個人個人ができることなど大したことはなく、「世の中が悪い」「社会が悪い」と声高に嘆き憂うよりも、個人は個人の幸せを追求していけばいいのではないでしょうか?
その人がいま不登校であったとしても、ニートであったとしても、その人や家族は、個人個人の幸せを求めていけばいいのではないでしょうか?
どうかどうか幸せになってください。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)