なぜ秋田はもっとも不登校が少ないのか?

2012年、秋田県不登校は全国最小でした。

 秋田市旭北小(児童313人)の伊藤栄二校長は、不登校が少ない要因として、教員の指導方法の変化を挙げる。


 以前は夜更かしをして遅刻がちな児童がいた場合、単に遅刻はよくないと指導していた。だが、今は児童の家庭環境などを踏まえ、あえて容認するケースもあるという。


 伊藤校長は「子どもの家庭環境はさまざまで、一人一人の事情を把握することが大事。環境によって心が不安定になる子どももいる。頭ごなしの指導は逆効果で、不登校につながってしまう」と指摘する。


 昨年の全国学力テストで、秋田県は小中学校の6科目で全国1位。学力の高さが不登校の少なさの背景にあるとの見方もある。


 秋田大の阿部昇教授(国語科教育学)は「授業がよく理解できれば、学校が楽しくなる。教員は子どものやる気を引き出していて、授業に活気がある。家庭にトラブルがあっても、学校には来たいという気持ちにさせることができる」と言う。


 秋田県では、子どもたちで話し合って課題を解決し、発表する参加型授業を多く取り入れている。県教委義務教育課は「自分の考えを表現する場を作ることで、児童の自信を育て、さらに不登校を減らしたい」と話す。


河北新報 1月5日(日)6時10分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140105-00000005-khks-l05


この新聞記事によると、「頭ごなしの指導は逆効果で、不登校につながってしまう」とのこと。

また、学力テスト日本一の成績が不登校の少なさの背景にあるという。


と、すれば・・・ 不登校が多い県というのは、頭ごなしの指導をしており、また成績も悪いということになるのだろうか?

ひとついえるのは、子どもに対して「きめ細かい教育」をしていると不登校は減るということだろう。

確かに、学力が高く校内暴力が少ないところは、不登校が少ない傾向はあるようだ。
秋田県は08年度校内暴力が少ない県ベスト2位となっている。

誰だって、学力が低く暴力的な学校になんて行きたくないものだ。


きめ細かい教育や校内暴力が少ないということ、そして学力が高いということは、子どもを放任しているわけではなく、また同時に縛りすぎてもいないということでもあろう。


つまりは極端な教育ではなく、バランスのとれた教育。そこらへんの至極当たり前のところに、これからの不登校対策の秘訣がありそうだ。

また、いまここでそんな当たり前なことをあえて書かねばならないということは、これまでの教育界全体や、不登校支援にいびつなところ、極端なところがあったということかも知れない。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)