不登校多い県と少ない県 - おぐらおさむ（巨椋修）の不登校・ひきこもり・ニートを考える

●不登校の多い県に共通すること

中学校不登校生徒数 [ 2012年第一位宮城県 ]http://todo-ran.com/t/kiji/13836

　都道府県により、不登校の多い県や少ない県があります。『都道府県別統計とランキングで見る県民性』によると、2012年では、上の日本地図上の赤いところが多く、青いところが少ない県。黄色は中間という具合になっています。

　一番少ないのは秋田県。秋田県といえば、日本で最も学業の成績がいい県。秋田大学の阿部昇教授（国語科教育学）によると「授業がよく理解できれば、学校が楽しくなる。教員は子どものやる気を引き出していて、授業に活気がある。家庭にトラブルがあっても、学校には来たいという気持ちにさせることができる」とか。

　秋田市旭北小（児童３１３人）の伊藤栄二校長は、不登校が少ない要因として、教員の指導方法の変化を挙げる。
　以前は夜更かしをして遅刻がちな児童がいた場合、単に遅刻はよくないと指導していた。だが、今は児童の家庭環境などを踏まえ、あえて容認するケースもあるという。
　伊藤校長は「子どもの家庭環境はさまざまで、一人一人の事情を把握することが大事。環境によって心が不安定になる子どももいる。頭ごなしの指導は逆効果で、不登校につながってしまう」と指摘する。
（河北新報より）　http://d.hatena.ne.jp/fhn/20140105/1388898629

　と、いうことは、不登校が多い県は、成績があまり良くなく、教員は頭ごなしで厳しい県ということになるのかもしれません。

　不登校が多い県の順位はというと

1位宮城県
2位高知県
3位大分県
4位島根県
6位奈良県
7位神奈川県
8位福岡県
9位栃木県
10位香川県

　不登校が少ない県の順位は

1位　　秋田県
2位　　岩手県
3位　　富山県
4位　　長崎県
5位　　福井県
6位　　熊本県
7位　　山形県
8位　　愛媛県
9位　　北海道
10位　　千葉県

　これを見ても、「東北は少ない」「関西は多い」といったわけではなく、同じ東北でも最も不登校が少ない秋田県の隣りの宮城県は最も多かったりします。

　それを『全国学力テスト中学生正答率』で観ると

全国学力テスト中学生正答率 [ 2016年第一位福井県 ]http://todo-ran.com/t/kiji/16236

　なんと正答率がいいのは北陸と秋田県！

　悪いのは、

1位　　沖縄県
2位　　高知県
3位　　鹿児島県
4位　　佐賀県
5位　　滋賀県
6位　　岡山県
7位　　福島県
8位　　岩手県

　と、全国まちまち。

　なんでも『都道府県別統計とランキングで見る県民性』によると

相関ランキングを見ると離婚件数や父子・母子家庭数、学校給食費滞納率と負の相関が高く、ひとり親家庭が多く、給食費滞納率が高いところで正答率が低いことを意味している。
全国学力テスト小学生正答率にはこのような傾向があまりなかったこととあわせて考えてみると、小学生の頃は家庭環境と学力の相関が低いが、中学生になると家庭環境が成績に与える影響が大きくなると言えそうだ。

　
　と、成績と家庭には相関関係がありそうです。

　また不登校が多い県は校内暴力が多いと【若干の】相関関係があるそうな。

　つまり学校の指導力＆家庭力が不登校に関係ありそうです。ま、当たり前といえば当たり前。ただし、不登校の子の家庭がよろしくないと短絡的に決めつけないでね。

　ちなみに以前『オールニートニッポン』というラジオ番組をやっていたとき、そこのスタッフは全員現役ニートだったんですけど、たまたま「不登校・ひきこもり・ニートって教師の子どもが多いんだよね。この中で親御さんが教員っていう人はいる？」って気軽に聞いたら5人いたスタッフ全員が手を挙げたことがあります（笑）。