富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる

「富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られるのである」
新約聖書マタイ伝13章12節―




「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる」

これは「マタイの法則」ともいい、経済学などでも言われている言葉です。

確かに、世の中のいろいろな面でこのマタイの法則の傾向はあるように思えますね。

金銭だけではなく、愛情や友情も含めて富とするとしても、この傾向は確かにある。


わたしは以前より『不登校・ひきこもり・ニート』であるがために、悩んだり苦しんでいる人がいることが、一番の問題である。

と、考えてきました。


不登校・ひきこもり・ニート』で悩んだり苦しんだりすることは、当たり前のことなのかも知れませんが、必要以上に悩んだり苦しんだりしても、それで問題が解決するかと言うと、そうとも思えないのですよ。

ヘタをすれば、それは悩み苦しみを長引かせるだけになってしまうことさえあると思うのです。

それよりも、現実を受け入れて対応していく方がいい。


以前、わたしにいただいたメールにに次のようなものがありましたので、転載します。



「昔同じぐらいの学歴で同じ年齢、同じ出身地の人で、すごく出世している人と、そうでもない人の比較実験を番組でしてたんですよ。

奥さんがきっとあげマンと下げマンであろうという推測の元。

お二人が家に帰って、

「実は今日会社をくびになったんだ。」

と嘘を言ってもらったんですね。

出世家庭の奥様の方はなにごともなかったように、

「そう。お疲れ様でした。まっ、少しゆっくりしてください。」

とさりげなくねぎらったのです。

反面もう一つの家庭(番組の定義でね。)の方で、同じことを言ったんです。

そしたら奥さんが、いきなりパニくりだして、

家のローンや、子供の学費等の生活の心配を延々とぶちまけるんですね。

もう気の毒なほどに。

離婚までもちだした。

嘘とはいえ傷ついているだろう旦那への励ましはなにもないんですね。

両者に嘘だということを告げた後に両奥さんにその時の気持ちを聞くと、

前者の奥さんは、

「まっ、いざとなれば私がパートでもやればすむことだし。信じてますもの。」

と涼しい顔でいう。

後者の奥さんは、嘘であることをばらしてもまだ興奮しているんです。

まっ、一概にこの実験だけでどうのこうの言えないけど、巨椋さんのいうとおり、

「悩んだり苦しんでいる人がいることが、一番の問題」

なのかもしれませんね。

なにごとに関しても」




これはもしかしたらありがちなお話なのかも知れませんけど、一面の真実かも知れません。


あげまん・さげまんという言葉がありまして、これは奥さんによって、ダンナの出世が違ってくるという説でしてね。

意味は、「上げ間・下げ間」が訛ったものと言われています。

間が違っていると、「間違い」と言われ

間が抜けていると、「間抜け」



「間(ま)」とは、空間・空気・間合い・雰囲気という意味ですね。

「上げ間・下げ間」は夫婦のコミュニケーションのこととも言えます。

ひいては、家庭内のコミュニケーションとも言えますね。

この家庭内での空気が悪ければ、家族はやる気をなくし、家庭内はますます悪い方向へ行くということでもあります。


「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる」

というマタイの法則は、家庭内でも同じと言えそうですね。


もし、そうであるとするならば、必要以上の悩み苦しみなど捨てて、家庭内がよりいい空気にしてみてはいかがでしょうか?

これは、奥さんだけじゃなくて、ダンナや子どもの協力も必要なことなんですけど、それには、お互いの悩みや苦しみを分かち合う、認め受け入れるということが大切になってきますね。

最初は難しいことかも知れませんが、少し家庭内の空気がよくなれば、やがて好転現象が起きて、どんどんと良くなってくるものです。

「富める者はますます富む」という、マタイの法則ですね。

それには、考え方の転換が必要となるかも知れません。



不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)