精神科の薬の問題


ネットニュースに気になる記事が掲載されていました。

“劣悪”精神医療と製薬会社の思惑が自殺者量産!?
サイゾー 5月15日(火)17時7分配信


 昨今、「日本の精神医療のあり方が、自殺者数の高止まりに繋がっているのでは?」と危惧する声が、自殺防止に取り組む関係者の間で囁かれている。十分な診察がされないまま必要量以上の薬が処方され、患者が大量服薬をして命を失うケースが多いというのだ。


「国立精神・神経医療研究センターの精神保健研究所が中心となって実施した調査によると、自殺者の約半数が、死亡前1年間に精神科や心療内科を受診しています。そのうち約90%は自殺前1カ月という直近に受診しており、約60%はこれらの診療科で処方された薬を自殺時に過量摂取していたのです」(同関係者)


 医療関係者のA氏も、次のように話す。


厚労省の調査(2011年)では、精神科で処方される抗不安薬の4・2%、睡眠薬の13・6%が正しい用量を超えていることがわかっています。特に一部の医療機関で大量の薬を処方することが問題になっており、ある自治体では、薬物で自殺未遂を図った人の多くが、なんと同じ医療機関で受診していたことが判明しています


 精神薬には、副作用として「依存性」を持つものも多く、効用が切れると不安やイライラなどの「離脱症状」が発症する場合がある。よって、複数の精神科を受診して薬を大量に入手する患者もおり、医療保険関係者・B氏は「時には20以上の医療機関から薬の投与を受けている人がいる」と指摘する。なかなか症状が改善しない患者が「薬をたくさん出してくれる病院」に集中しているのだ。


(中略)


 精神科医不足は、診察の短時間化に直結する。精神科医のC氏によれば、患者ひとり当たりの診察時間は、長くて10分。ほとんどは5分以下であり、必要以上の薬をせびる患者を説得する時間的な余裕はない。処方を断ると、患者が治療を中断したり、精神的混乱を来した患者が診察室で暴れだすケースもあり、やむなく要求に応じてしまっているのが実情である。

(中略)

 日本で 「うつは心のカゼ、薬で治る病気」といわれるようになったのは、99年前後。新しい抗うつ剤SSRIパキシル」(グラクソ・スミスクライン社)の発売と同時期だといわれる。偶然か必然か、この時期を境にうつ病と診断される患者数は急増し、比例して抗うつ剤の市場規模も一気に拡大している。


 前出のC氏によれば、「製薬メーカーの販促キャンペーンに乗せられて、必要以上に受診する患者が増え、患者に求められるままに医師が薬を処方する」という負のスパイラルが起こっていた。この構造も、日本の14年連続自殺者3万人超えという数字と、無関係ではないだろう。


 07年に閣議決定された「自殺総合対策大綱」には、16年までに自殺率を20%以上減少させる目標が掲げられている。しかし、精神医療を取り巻く構造的問題を解消しない限り、達成は難しいと言わざるを得ない。
(文/編集部)


わたしたち、FHN放送局が以前から指摘していたことと共通することが、この記事にも書かれています。

ちょっとまとめてみましょう。



・自殺者の約半数が、死亡前1年間に精神科や心療内科を受診している。そのうち約90%は自殺前1カ月という直近に受診。約60%はこれらの診療科で処方された薬を自殺時に過量摂取していた。

・患者の大量服薬。

・病院による薬の大量処方。

・処方を断ると、患者が治療を中断したり、精神的混乱を来した患者が診察室で暴れだすケースもあり、やむなく要求に応じてしまっているという実情。

・「うつは心のカゼ」キャンペーンへの疑問。

などなど


薬の大量処方は大きな問題で、この問題については大きく二つの原因があります。

1、医師による安易な処方
2、患者が大量処方を求めること

薬の大量処方は、薬の量を増やしても効果は一定量以上あがりません。
しかし体への副作用は薬が多くなるほどひどくなることが知られています。

また、これらのことを知った患者さんや家族が、「精神科の薬は危ないから、そんなものはやめてしまえ」と、自分の判断で服薬をやめてしまったり、減薬をしたりすることがあります。

しかし、それはまた逆効果になりやすく、大変危険なのです。


薬というものは、それは精神科の薬に限らず副作用があります。

薬を正しく使用するということは、正作用と副作用とのかねあいをみて、より自分に良い状態を作り出すために使用するということでもあります。

ただ、精神科の患者さんは、そのときの気分で薬を大量に飲んだり、あるいは調子がいいからと勝手にやめたりし、「結果的により具合を悪くしてしまう」ことがままあるようです。

特に精神科の薬というのは、脳に作用するわけですから、勝手に服薬を増やしたり、減らしたりすると、情緒不安定になったり、問題行動を起こしてしまうこともあります。

もし、精神科の薬を服用している人は、充分に注意してください。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)