『不登校・ひきこもり・ニート』の歴史

「最近の若い者は……」という言葉は、日本では平安時代から、世界では古代エジプトからあるそうですから、つまりは、すべての大人は、若者に対してこのような言葉で批判をするものであるようです。


ぼくのような人間からすれば、「最近の若者は、年々良くなっている」としか思えないのですけどね。(笑)


それはさておき


若者の非行に関していえば、1960年前後をピークに年々、落ち着いてきて、凶悪犯罪などは、激減しているのが現実です。


「最近の若いものは、殺しもレイプもやらなくなった」と言うのはホントの話しです。


いまも昔も、殺しなどはキレた者がやる行為ですが、最近の若者は、いかにキレなくなってきたということでもありましょう。

数年前、とある国会議員が、


「最近の若者は元気がない、むしろ、レイプとかやる若者の方が元気があってよろしい」


などと言ったのがおりましたが、一度その人の頭を開いて、脳みそになにが詰まっているのか見てみたい気もいたします。


さてさて、このように若者の問題では、レイプや殺しをする元気な若者より、部屋にひきこもりったり、学校に行かないような若者のほうが、ときとして“問題”とされる場合が、がございます。


これをもっともわかり易く例えますと、1日15時間ガリベンしている受験生よりも、1日15時間野球をやっている高校球児の方が、世間では好感が持たれやすいということからもわかるでありましょう。


場合によっては殺人や、集団暴行、援助交際よりも“問題”とされる(笑)『不登校・ひきこもり・ニート』の歴史はといいますと、



1950年代 学校恐怖症が問題となりはじめる
       (この時代、学校に行かない子どもは、さして問題ではなかった。
       親の意向や仕事の手伝い等で、学校に行かない・行けない子は
       当たり前にいたからだ)


1960年代 学校嫌い 学校恐怖症の調査が行われる
       リストカットアメリカで流行


1970年代 リストカットが、日本でも流行しだす
       学校無力症(スチューデントアパシー)が問題となる
 
1980年代 いじめ 登校拒否が問題となる。
       「おたく」という言葉が生まれる
       「フリーター」という言葉が生まれる

1990年代 ひきこもりが問題となる
       アダルト・チルドレンが問題となる
       不登校という言い方が定着する
       パラサイトシングルが問題となる

2000年代 人格(パーソナリティ)障害が問題となる


2004年  NEETが問題となる


2006年  ワーキングプアが問題として注目される


そして近年では、発達障害が注目されている



まあ、多少の間違いがあるかもしれませんが、それはお許しを。

でもまあ、このようにして過去を見てみると、どんどん新しい言葉を増やして問題を作り、より問題化しているような気もしますね。

NEETとパラサイトシングルの違いはなんだろうとか、アダルトチルドレンと、人格(パーソナリティ)障害ってどう違うのかなんて、素人にはほどんどわかりませんもんね。

ただ、何十年も前から似たような問題があって、そのほとんどの先輩方は、それなりに問題を解決して、今現在を生きている人がほとんどだっていうのも事実なんです。

もちろん、中には、自殺をして亡くなった方、精神的な病気になってしまった方もたくさんいると思いますが、圧倒的に、やがて問題を乗り越えて、人生を歩んでいる人が多いんですよ。


いまの流行り言葉はNEETから、ワーキングプアとなりました。


いまNEETワーキングプアで悩んでいる人も、そのほとんどが10年もたてば、まったく違う人生を歩んでいると思います。


10年後には、また新しい流行語が生まれているんでしょうね。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)