教育の大切さ


人間にとって教育というのはとても大切なものです。

昆虫や下等な動物なら、親からも誰からも何も教わらず、本能のみで生きていくことができます。


しかしある程度、高度に発達した動物ならばそうはいかない。


生後すぐに親から話された犬は、成長後ほかの犬とうまく“犬付き合い”ができない。


犬ですらそうであるのですから、さらに高度であるニホンザルになると、さらに困難になる。他の猿とうまく行かず、一生孤独に生きる猿となる確立が高い。


チンパンジーやゴリラのような類人猿となると、ほとんど人間と変わりません。


人間にとっていかに教育が大切なのかは、まず会話、言語からわかります。


日本語文化で育てば、その人は自然と日本語を話すようになる。


さらに、その風俗習慣を知り、人と軋轢を起さないように行動するようになります。


それも教育の重要な部分です。




そして過去からの経験や知識を伝え学ぶ。




これが、実に大切なことで、文化文明なんてのは、この古人からの経験の集大成です。


例えば、ぼくたちが当たり前だと思っている数字の『ゼロ』という概念。


これは、数学史上の大発見なんだけど、おそらく4世紀あたりのインドで発見されたと言われています。


そのことから、現代文明や学問の基本となっている数学が驚異的に発達するんです。



『ゼロ』とは、インドの『空」とか『虚』という意味であったそうです。



このゼロの概念からマイナスという考えが出てくる。



ぼくたちが当たり前と思っている数字、『ゼロ』ですら、歴史上の大発見だったんですね。




また、ぼくたちの経験や発言、考えは『記録』という形で残される。


その『記録』は、『文字』という言語を記号化したもので残されることが多いんです。


この21世紀の現代でも、それはしかりでしてね。





乳幼児の死亡率を低くするためには、親が文字を読めるようにするのが一番なんです。





「え?」って思う人もいるでしょ。


でもね、赤ちゃんや子どもがいて、その子を健康に育てたいと思うでしょ。


そのときに【衛生】っていう概念が親になければ……、例えば汚れた水を知らずに飲ませてしまった場合、子どもの死亡率は高くなります。

もし親に、そういう怖れのある水を飲ませないとか、一度、沸騰させてから飲ませるという知識があれば、子どもは死ななくて済むんですね。


それを母親に伝えるためには、言葉だけじゃなくて文字で伝えることができれば、飛躍的に安全率が高まります。


そういったちょっとした文字を読めないために


あるいは読む習慣がないために、取り返しのつかないことが起きることがあります。


発展途上国では、本当に識字率(読み書き能力率)が高くなれば、それだけ子どもの死亡率が減ります。


発展途上国ではね、子どもの死亡率を減らすためには、お金や食料支援よりも識字率を高めることが有効と言われています。


幸い、日本の場合、ほとんどの人が文字を読むことができます。

底辺高校といわれているところにいっている人でも、漫画が読めたり携帯でメールができたりします。

勉強が苦手っていう人でも、漫画でもパソコンでもメールでも、どんどんやって、知識や知恵を自分に取り入れていってほしいですね。

知識や知恵を自分に取り入れるということは、自分の可能性を高めていくことですから。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)