小学生の自殺原因で多いのは家族からのしつけ・叱責！ - おぐらおさむ（巨椋修）の不登校・ひきこもり・ニートを考える

　８月１７日のブログにも書いたのですが『小学生の自殺原因で多いのは家族からのしつけ・叱責！』という事実！　自殺まではいかないにしても、幼少期・少年期での親との関係は、子どもの一生を左右するほどのものであることは、発達心理学や精神医学の世界ではよく知られたことです。

　再び掲載します。

●小学生の自殺原因で多いのは家族からのしつけ・叱責！

　では自殺の動機や原因ではどのようなものが多いのでしょう？　内閣府の調査では驚くべきことに、小学生男子では「家族からのしつけ・叱責」が突出して高く、男子では50％を超えているのです。

　小学生女子では「家族からのしつけ・叱責」と「親子関係の不和」がトップ！

　意外なことに小学生において「いじめ」「学友との不和」よりも、親子や家庭が自殺の動機や原因になっているのです！
　
　親の皆さん、ご注意あれ！

●生きずらさを抱えた人は親との関係性が悪い

　そして生きづらさを抱えている人の多くは、やはり幼少期・少年期において「親との信頼関係」がちゃんと出来ずに成長してしまった場合に多いのも現実です。

　たとえば、小学生のときの自殺原因で多いのは『家族からのしつけ・叱責』ですが、それが高校生や大人になると「うつ病」「統合失調症」「その他精神疾患」といったものが多くなります。

　多くの場合、親は子どものために良かれと思い厳しくしつけたり、叱責したりするのですが、残念ながらそれが子どもに伝わらなかった場合、あるいは伝わっても子ども自身が「悪いのは自分だ」「自分がダメだから叱られても仕方がない」「自分など生まれてこなければ良かったんだ」と思い込み、自信を失い、親にさえ愛されないダメな自分と思ってしまった場合、その子は大人になっても、生きづらさを抱えるようになります。

　親にさえ評価されなかった子どもは「自分は何をやっても仕方がない」「生きている価値がない」と思いひきこもってしまったり、自暴自棄となり非行に走る場合もあります。

　また大人になってからの自殺の原因として多い、うつ病や精神疾患にもかかりやすくなってしまう場合もあることでしょう。

　そこまで我が子を追い込んでしまう親には、ひとつの特徴があります。

●親自身が不安定

　それは親自身が不安的で未熟である場合が少なくないのです。よく不登校・ひきこもり・ニートの支援者が当事者に対して「ありのままの自分を認めること」を薦めますが、親自身が「ありのままの自分」を認められないことがあります。

　そのためか、不登校ひきこもりの親の会にいきますと、親の方が「悪いのは全部社会！　私たちは社会の被害者だ！」とか「政府や文科省が悪いから、不登校やひきこもりが絶えないのだ！」「学校に行けばバカになるから不登校は正しいのだ！」と決めつけている人を目にすることがあります。

　もちろん、現在の社会、学校や文科省が完全だとは思いませんが、それは一つの極論で、責任を他の何かに押し付ければ、当座の目くらましにはなるかも知れません。でも極論に走るということ自体が、すでにバランスを欠いている証拠ともいえます。

　だからといって、親が全部悪いから、我が子が不登校になったりひきこもりなったと考えるのも極論でありましょう。
（そんな場合もあるでしょうが・・・）

●大切なのはいい加減さ

　極論ではなく大切なのは論語でいうところの『中庸（ちゅうよう）』、つまりかたよることなく調和がとれていること。

　さらにいうと、自分に対しても社会やその他に対しても、責任を徹底的に追及するのではなく『ほどほど』『いい加減』『適当』にしておいて、そんな責任追及よりも、もっといえば「これからどうすればいいのか！」と、ベストを求めるのでもなく、適当にいい加減に「まあ、ほどほどでいいよね」と、いったあたりに落ち着くことではないでしょうか？

　極論での考え方は、自分もしくは他を極端に追い詰めることになります。

　そこから幸せを得るのは、ちょっと難しい。

　そんな極端に自他を追い込むのではなく「まあ、ほどほど適当」を求める程度でいるのが、一番幸せへの近道です。

　私は思うのです。人生なんていい加減でいいんじゃないでしょうか？

ＦＨＮ放送局
巨椋修（おぐらおさむ）

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