豊かな想像力が人生を変える - おぐらおさむ（巨椋修）の不登校・ひきこもり・ニートを考える

（エミール・クーエ　1857年2月26日 - 1926年7月2日）

●努力逆転の法則

18世紀から19世紀のフランスにエミール・クーエという薬剤師がいました。

クーエは、数多くの実例から、あまり効かないはずの薬でも患者が効くと信じれば、その薬は本当に効くということを発見し、これは自己暗示の結果ではないかと考え研究。

やがて暗示療法を行い多くの患者を治していきます。

クーエは次のような言葉を残しています。

１．ある考えが精神を独占してしまった場合、その考えは実際に、肉体的もしくは精神状態となって現われる。

２．ある考えを意志の力でおさえようと努力すれば、その考えをますます強めてしまうだけである。

「ある考えが精神を独占してしまった場合、その考えは実際に、肉体的もしくは精神状態となって現われる」ということは、『自分はダメ』とか『私は何もできない』と思い込んでしまえば、そのことが肉体や精神に出てくるということです。

「ある考えを意志の力で抑えようと努力すれば、その考えをますます強めてしまうだけである」ということは、意志の力（どうしてもこれをしよう、または絶対しないという決意）で思い込もうとしても、逆に抑えるどころか、逆効果となるということです。

この2番目のことを心理学では『努力逆転の法則』といいます。つまり、無理に思い込もうと必死に努力すればするほど、逆効果となる。意志による努力は無駄になるということです。

●豊かな想像力が人生を変える

では、どうすればいいのでしょう？

クーエによれば、ポイントは意志の力ではなく想像力だそうです。

心理学者のクーエが何万という実例を調べたところ

１．意志と想像がぶつかるときには、
想像が常に意志に勝つ。これに例外はない。

２．意志と想像がぶつかるときには、
想像の力は意志の２乗に値する。

３．意志と想像が一致するときには、
意志は負けるどころか、倍化される。

４．想像は誘導できる。

とのこと。強い意志でどんなにがんばっても、想像していることと一致しなければ、まったくの逆効果であるらしいのです。

つまり豊かな想像力が人生や未来を変えるといってもいいのでしょう。

悪い想像ばかりしていると、それが肉体や精神に現れてくるということでもあるでしょう。

ぜひいい想像をしてください。

●行動とは意志＋想像

心理学では、意志と想像が重なったときに人は行動を起こすと考えられています。

意志（やるぞ！という気持ち）＋想像力（その状態が想像できるかどうか）＝行動

そして実験などで、出来ている時の想像をしている人ほどうまくいきやすいそうです。

うまくいきにくい人は、失敗した姿を想像していたり、あまり想像力を駆使していないからなのかも知れませんね。

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巨椋修（おぐらおさむ）

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