心が弱い人ほど人の話しが聞けない


●会話がヘタとは言葉のキャッチボールがヘタということ。

会話というのは、基本的に言葉のキャッチボールです。

会話、対話がヘタな人というのは、この言葉のキャッチボールがヘタな人のことです。

つまり、自分の言葉、自分が考えていることを、正しく相手に投げることができない。

相手が投げてくる言葉とうまく受けることができない。

これでは会話などできませんよね。

でも会話がヘタな人は「わたしは相手に自分の思いを伝えることは苦手だが、相手のいうことをちゃんと聞くことはできる」と、思っているひとがほとんどです。


しかしわたしの知る限り、会話がヘタな人で聞き上手の人など会ったことがありません。「話し上手は聞き上手」というのは、本当のことなのです。



●好かれたいなら相手の話しをちゃんと聞きなさい

人の話しを聞くというのは、人間関係をうまくやっていくためにとても大切なことです。

それは上手に話すよりも、上手に聞くことのほうが大切とまでいってもいいくらいです。

なぜでしょう?

答えは簡単、もしあなたが人に嫌われたければ、人の話しを聞かなければいいのです。

いじめでもっともキツイものが「無視」「シカト」=「相手の話しを聞かない」というもの。


このように、人の話しを聞かないというのは、相手をひどく傷つける行為なのです!


そして逆に、人に好かれたければ、人を話しを聞けばいいのです。

人は自分の話しを熱心に聞いてくれる人を好きになるもの。

ときには占い師やカウンセラーにお金を出してでも、自分の話しを聞いてもらう人がいるくらいです。

子どもの話しを聞かない親、妻の話しを新聞を読みながら生返事をする夫、部下の話しをパソコンを見ながら答える上司の方がいるとすれば、その人たちは(おそらく)知らない間に、相手に嫌われる行為をしていることになります。



ある心理学者が、自分は孤独だ、親しい友達がいないと思っている大学生40人を調べたところ、話すとき「相手の目を見る」「適度にうなずく」などといった、話しを聞くときの基本的な体が使い方ができたいなかったというものがある。

友達ができなかったのは、話しを聞くときの体の使い方が悪かったからというのも、その原因の一つであると考えられる。つまり、友達ができにくい人は、話しを聞くときの体の使い方が悪い=話しを聞くのがヘタだから・・・ というものもあるようです。


●心が弱い人ほど人の話しが聞けない

残念なことに、心が弱い人、心が傷ついている人ほど、人の話しをちゃんと聞くことが苦手のようです。


この場合「心」を「精神的」と言い換えてもいいのですが、精神的に弱い人ほど、相手のいうことを最後までちゃんと聞かずに、相手の会話をさえぎって自分の意見をいってしまうのです。
心の弱さゆえに、人の話しを聞き受け入れる余裕がなく、自分のことを訴えることに必死になってしまうのです。


また相手の言葉を正しく理解することができず、ゆがんだ解釈をしてしまいがちです。

心理学では相手の言葉をちゃんと解釈しないことを「認知のゆがみ」といいますが、心が弱い人、心の病気や障害の人は、その傾向があります。


相手の話しをちゃんと聞かず、認知がゆがんだまま(相手の言いたいことを誤解して解釈して)会話をしていると、会話はチグハグになり、やがて会話にならなくなってしまいます。

文字通り『話しにならない』わけで、そうなると人間関係のうまくいかなくなってしまいます。

そうならないために、心が弱い人ほど、相手の話しをさえぎらないでちゃんと最後まで聞く。

相手の言葉を誤解しないために「と、いうことは、あなたは●●と言いたいわけですね」と確認しながら会話をするなどすればいいでしょう。

さらに、相手に共感すれば、相手から「あ、この人は話しをわかってくれる」「この人は話しやすい」と思ってくれますから、ますます人間関係は良くなっていきます。




FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝