怒りのメリット・デメリット


怒りというのは自分や自分の周囲などに「恐怖」や「迷惑」「不快感」があるときや、その予感がするときに現れる感情です。

だから、しょっちゅう怒っている人は、しょっちゅう「恐怖心」「迷惑」「不快感」を感じている人といってもいいでしょう。

そして怒りの原点には「深い悲しみ」があるといわれています。


怒りの感情が表れるということは、「恐怖心」「迷惑」「不快感」といったことが起こった時や、おこるかも知れないときですから、人間としてそれらの感情が表れるのは当たり前のことといえます。

もし無理やり、いつも「怒りの感情」を抑えていると、いつまでも「恐怖心」「迷惑」「不快感」と付き合っていかなくてはならなくなり、そのうち疲れ果てることになります。

そうならないために、ちゃんと自分の怒りの感情を、他者に伝えるなり、主張することは正しいことといえます。

これが、怒りのメリットです。


デメリットとしては、怒りは相手の怒りを誘ったり、嫌われたりする原因となりやすく、人間関係を壊しやすいということですね。

それに他人を無用に傷つけてしまいます。

怒りは「わたしは不愉快だ」という感情の表れですが、むやみに怒りを振り撒いていると、それはただの「わがまま」「未熟者」と取られてしまいます。

人間の中で、もっとも怒りを表すのが、赤ちゃんや幼児ですから、しょっちゅう怒ってばかりの人は、幼児から進歩していない人と思われても仕方ないかも知れません。


事実、しょっちゅう怒ってばかりの人の中には、幼児期や少年期に親や周囲から充分に与えられておらず、いつも無視されていたり、怒られていた人は怒りをコントロールすることが難しくなります。

そもそも、怒りの原点が「悲しみ」です。
その悲しみは、親から正しく愛情をもらえなかったという「悲しみ」なのです。


ちょっとまとめてみましょう。


●怒りのメリット
・怒りは不快感の表れであるので、自分が不愉快であると主張することで、不愉快から遠ざかることが期待できる。


●怒りのデメリット
・怒りは人間関係を壊しやすい
・怒りは人を傷つける
・怒る人は嫌われやすい


最後に、怒りの表し方は、暴力や暴言はなるべく避けることが望ましいでしょう。

できるだけ落ち着いて「自分が不愉快に思っている」ことを相手に伝えましょう。

親や上司、先輩などが下の者を指導するときも、極力感情的にならないように心すべきです。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)