職業に貴賎はあるか?
この問題に、もっとも敏感なのは、『不登校・ひきこもり・ニート』の人たちで、鈍感なのは、綺麗事をいう“恵まれた”大人たちなんだろうなと思うね。
いや、実感として『不登校・ひきこもり・ニート』の人たちは、職業の貴賎に悩んだ人もいると思います。
学校の先生やなんかは、平気で
「職業に貴賎はない」
なんて言っているけど、その先生だって自分の娘が、風俗嬢になるか財務省に勤めるかと、悩んでいたら、たいていは財務省をすすめると思いますよ。
ある『職業に貴賎はない』と言っているご立派な人が子どもに
「ゴミの清掃車や、トイレのバキュームカーなんていう汚い仕事をしてくれる人がいるから、みんなが快適に暮らすことができるんですよ。 ありがとうって言ってきなさい」
なんて、しゃあしゃあと言ってのけるのを見たことがあるけど、なんかそれもどうかなと思ったことがありますね。
現実にはね。職業に貴賎はありますよ。少なくとも感覚として確実にある。
技術や経験がない人ができる仕事っていうのは、単純労働や肉体労働が多いんです。
『不登校・ひきこもり・ニート』の人が入って行きやすいのも、そういった職業が多い。
そこで当事者は、一瞬怯むこともあるんですよ。
「こんな仕事でいいのか?」
親や周囲が、
「働く気になったからってそんな仕事じゃあな」
と、ストップしてしまう場合もある。
ふざけてはいけない!
職業に貴賎やイメージは現実にあるよ。
収入にも差はあるよ。
でもウダウダ言ってるいよりやればいいじゃない。
どうしても、やりたくない、やらせたくないっていうんなら、無理にとはいわない。
ぼくだって、自分の娘が風俗をやるって言えば止めるよ。
現実として偏見や差別はあるし、自分の娘だったら、ホンネとしてやってほしくないという気持ちがあるのは否めない。
知り合いに、風俗嬢やってる女の子がいるんです。
その子が、自分の職業を他の人に言うべきかって聞いてきたことがある。
「言う必要はないよ」
と、答えました。
でもいいじゃないか。
それはそれで必要とされているんだから。
胸を張って堂々と生きていけなんてぼくにはいえない。
でも、うつむき加減で生きていってもいいじゃないか。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)