ひきこもりの人は掃除をしよう!


多くの人の「ひきこもり者」のイメージとして、「部屋がすごく汚い」とか「長髪で全然散髪にいっていない」「あまりお風呂に入らない」「あまり歯も磨かない」とかいうものがあるかも知れません。

それはぼくが見た中でも、そういう人は結構多かったですね。

中にはキチンとした人もいましたけど、どちらかというと、部屋の掃除とか身の回りがだらしない人が多い。

「別に他人を部屋に入れないし、外にも出ないからそれでいいんだ」という人がほとんどだったりするんですけど、もしひきこもりから脱却したいのなら、なるべく部屋はコマメに掃除したほうがいい。

「日刊SPA!」にこんな記事が出てきました。

「部屋が汚いとうつ病になる可能性がある」

これは本当だと思います。

この記事に精神科医の西多昌規氏がこんなことを語っておられます。

医者がもっとも注意深く診るのが、寝室の状態だという。


うつ病の患者さんで、精神状態がよくない人はベッドの周りが散らかっています。本来、安眠する場所なのにそこにモノが多いと治るものも治りませんから」

また記事にはこうもある。

モノが溢れた状態で生活することで、精神に異常をきたす恐れもあるというのだ。


「イライラした経験がある人も多いと思いますが、ひどければうつ状態になることも。そのまま片付けをする気力すら奪われて、症状を重くします。ただ、強制的に片付けることで治るケースも」

ところがこういうことを書いていると、必ず次のようなことをいう人も出てきます。


「わたしADHD注意欠陥多動性障害)だから仕方がないんです」

うつ病だから仕方がないんです」


確かにADHDうつ病だと、片付けることや掃除、身の回りのことがズサンになったり出来なくなることが多くありますね。

と、すればこう考えることも出来るんです。

部屋の掃除とか片付けが少しずつでもできるようになっているということは、それらが改善されていること!


ぼくはひきこもりの人、うつ病の人の部屋で相当ひどいのを見てきました。

それは多分、いまこれを読んでいる方々でも想像を絶するような部屋の状態です。

部屋中に食べかけのカップ麺が放置されて数ヶ月以上たち、しかもゴミ袋にまみれた部屋に住んでいる人。

トイレに行くのが面倒くさくて、部屋でトイレを済ませてしまう人の部屋。

ペット飼っているのだけど排泄物の世話がまったくできず、部屋中が汚物だらけになっている人の部屋。

さらにペットの死骸を捨てることができずに、死骸と新たに飼っているペットの糞便と一緒に暮らしている人の部屋。


おもしろいことにそういった人でも、最初は人の力を借りてでも部屋を片付けるようになると、ひきこもりが改善されていくということがありましたね。


あるいはあるときは掃除ができていて、調子が悪くなるとできなくなるとかね。


あまりにひどいと、それは病気とか福祉の対象になるのでしょうが、それほどでもないのなら、家族や友人、場合によっては業者の手を借りてでも、片付けをやったほうがいいでしょうね。


かくいうぼくも掃除だの生理整頓は苦手。

自分の部屋で仕事をしているので、仕事中が忙しくなるとかなり悲惨な状態になります。

仕事部屋に布団を万年床にしているので、布団の周りに数十冊の資料が本が散らかり、漫画の原稿用紙やスクリーントーンで足の踏み場に困るくらい、トホホ……

昔は掃除とか片付けとか面倒くさくってね。

たまに片付けると、必ず物がなくなるのよ。(笑)

片付けだすと途中で、出てきた漫画とか読んじゃって進まないし。(苦笑)

流しなんか食器はたまりまくるって流しにヘドロがたまるくらい。


いまはまあマシになって、仕事が一段落すると必ず掃除するようにしています。

実はさっきも掃除をしたばかり。

これでも掃除したんだぞ!!(自慢!いや自慢にならんね、デスクライトと埃がかぶってるし(苦笑))

ぼくの場合、たまに部屋に友達を呼んで家飲みをするんですけど、それもぼく流の片付け法というか、片付けるための動機付けにしています。

友達がきて、あまり散らかっていると失礼だから、最低限の掃除をするようにしていますので。


みなさんも、あまり掃除をしない人は、何か動機を作ってもいいし、あるいは調子が悪いときとか、思い切って掃除をするというのも手かも。

ただ、「掃除ができないから自分はダメだ」とかって思わないことですね。

掃除なんて適当にやれればいいんですよ。必要以上にキチンとし過ぎても落ち着かない人もいるかも知れないし。

できないからダメってこともないし、できたらやればいいって感じで。


『FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)