差別用語の作られ方

どーもーみなさんこんにちわー。

人道・人権派作家の巨椋修(おぐらおさむ)です。

わたしはねえ、いつも思うんですよ。

言葉って本当に大切だなーって。

ですからね。人を“差別”するような言葉は、一日でも早くなくなって欲しいなーなんて思っているのです。

いま仕方なくみなさんに説明するために差別用語を使いますが、●クラ、キ●ガイ、カ●ワなんていう言葉を使ってはいけませんよ。


なんでだと?


そ、そんなこともわからんのかこの頭の不自由な人め!

言われた人傷つくからに決まっているじゃありませんか!





そうです! 傷つくに決まっているんです!



だいたいそんなヒドイ言葉を使われて傷つかない人のほうがどうかしているよ!まったく!!





え? わたしですか?

もちろんわたしは過去一度もそのような言葉を使ったことはありません。

本当ですよ。

わたしは過去一度も嘘などついたことがない男ですよ。信用してください。

それからわたしの使命として、いまだに日常で使用されている差別用語がたくさんあるんですが、わたしとしては、そのような言葉を撲滅する必要あると思っています。

またいまだけ仕方なく使いますけど、良民のみなさんは絶対にマネはしないでくださいね。

例えば









バカ










デブ







チビ









ハゲ







カツラ










メガネ







出っ歯









このような言葉はいわれた人が傷つきますから絶対に使用してはいけまぜん!!

あと










包茎










短小








早漏








なども断じて


断じて



断じていけません!!








ばっ馬鹿なッ!!

わたしはっ

わたしはそんな可哀相で気の毒な人間じゃありません!!


違います!

違いますって!




違うっていってるだろうこのど腐れ外道があ!!






し、失礼しました。

わたくしとしたことが、取り乱しました。

そうそう、話題を変えて最近また、新しい“差別用語”が流行っているんですよ。
なんとかこれは今の内に撲滅しておきたい!


え、その“差別用語”ですか?
仕方がない。
ここだけですよ。
人にいっちゃダメですよ。
その差別用語というのは血液型の















●型。












いいですかみなさん。


●型の人だって生きる権利はあるんです!

●型だって人権はあるんです!

●型だからって普通に生活ができるはずだ!!

●型の人だって本当は●型に生まれたくて生まれたわけじゃないんです!

●型の人の方が本当はいい人なんです!

罪を犯すのは、●型だけじゃない! 

●型の人が可哀相なのはみんなからの差別が原因なんです!


みなさんがもっと●型に理解を示してあげれば、●型の人だって“あんな風に”ならなかったに違いありません!



我々はもっと●型に優しく接するべきなのです!

行政はもっと●型福祉のために税金を使うべきた!

●型の人のために学校をつくるべきです! 

どこかの島を●型保護区に指定して、全国の●型をその島に集めて絶滅しないようにしてゆくべきです!

わたしは気の毒で可哀相な●型の人々を人道的に支援したい!

わっ、わたしは●型の人たち支援のためにNPO団体を設立するつもりです!

いいじゃないか●型だって!!!






だ……、だれだおまえたちは!?






放せッ!






やめろッ!







オレは●型なんかじゃない!








放せ!







放せ〜ッ!














オレは●型なんかじゃ







絶対ッ






ないんだから〜ッ……









……










……









…… 












……















差別用語というのは、ほとんどが自然発生的に生まれてきた言葉を、誰かが差別的と意味付けして、定着していったものです。

例えば“メクラ”という言葉は、本来“目暗”で差別用語ではなかった。【ただの言葉】でした。


ある日、誰かが差別用語にしたのでしょう。



また、わたしが本日取り上げたように、●型を擁護することで、●型を差別用語に仕立てあげることもできます。


※念のためにいっておきますが、血液型で性格が変わるなんてことは、ありませんし。いまは、差別の例として、あえてつかわせていただきました.

いまつかった『●型』を『不登校』『ひきこもり』『ニート』とか、その他なんでもいいから、当てはめてください。


うわべだけの“支援”とかのうさんくささが、よくわかると思います。



養護することで、その人の人格まで否定することができる。


中には明らかにその人をおとしめるために生まれた言葉も存在する。


公衆の面前で言うべきではない言葉や、使用するべきでない言葉、聞くに堪えない言葉もある。


言葉とは実におそろしいものであるのです。


言葉はカンタンに人を殺す。


言葉はカンタンに人を活かす。


わたしは差別用語だの、禁止用語等を作ることに反対ですが、言葉選びには気をつけるように努力をしているつもりです。


言葉は衣服と同じようにその人の人格を表すものでもあるからです。



あ、いま友達のチビでハゲでデブから電話が掛かってきましたので、きょうのところはこのへんで……




『FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)