学歴社会はなくならない
いまから10年前、20年前、いわゆる不登校関係者は盛んにこんなことをいっていた。
「学歴社会はやがて終わる!」
彼らはホンキで学歴社会が終わると思っていたようだ。
ところが、ほとんどの人は【ホントに学歴社会が終わるとどういう事態になるか】を想像したりしていなかった。
単純に、学校に行かなくても関係なくなると、その程度に考えていた人が多かったのだ。
正直おめでたいというか、不登校児童生徒の将来をホンキで考えておらず、取りあえずその場だけの気分で、そう思いたかったのであろう。
では、もし本当に学歴社会がなくなったらどうなるか?
「学歴ではなく実力主義社会がはじまる」
ということになるのだ。
つまりは残念なことに、実力を付けられずに大人になっていく、不登校児童生徒にとって、より不利な社会になるということになるのだ。
では現実はどうなったか?
学歴社会は終わらず、なおかつ実力主義社会となっているのが現実。
また、高学歴社会となりさらに不況はすすみ、ただ高学歴であるだけでは就職が難しくなってきているのが現代社会なのだ。
これらの事柄からみて、不登校支援をやる場合、その場の気分や、対症療法だけではなく、10年後、20年後のその人の将来をも見据える両方が必要であるということを、改めて書いておきたいと思う。
『FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)