実は申請が大変な精神疾患の障害年金


精神疾患は自殺するくらいつらい病気

昨日の『生きぞこないなう!』では「メンタルヘルスと上手に生きる」をテーマに放送配信を行いました。


話しの中心としては『精神疾患障害年金』を取り上げました。精神疾患は大変つらい疾患であるにもかかわらず、いまだ誤解と偏見の中にあります。


どれくらいつらいかというと、生涯自殺率がうつ病双極性障害躁うつ病)の生涯自殺率は15〜25%といわれ、統合失調症では10%前後と言われています。


この高い自殺率が表しているのは「精神疾患が自殺するくらいつらい病気である」ということです。



●障害基礎年金を精神障害者みずからが申請する困難さ

『障害基礎年金』について調べてくれたのは、私ではなく一緒に番組をやっているタレントの真里谷りょうさんです。彼女自身、双極性障害という病気を持っており、最初は障害者手帳の申請をやりにいったとき障害基礎年金について聞いたといいます。


そして障害基礎年金についていろいろと調べたところ、精神疾患の人が自分で申請するには手続きが複雑で困難であることに気が付いたといいます。そしてその困難さから申請をあきらめてしまう人の多いとか。ちょっと真里谷りょうさんが語ってくれたのは以下のごとし。


・そもそも障害年金は、自ら請求しないと受け取る事が出来ません。例障害年金を受給できる要件を満たしていたとしても、自動的にお知らせの通知が届くわけではありません。


そして、何らかのきっかけで障害年金の存在を知っても手続きが複雑すぎて難しく途中で諦めてしまうケースが多いそうです。



・手続きは年金事務所の窓口を通して行うのですが一度に書類をすべて渡されるということはほとんどなく、慎重にひとつひとつ進めていくスタイルを取っていることが多いため、ケースによっては何度も足を運ぶことになります。


 それには初診日を証明するための書類や医師に診断書を書いてもらうにはお金がかかるということから、誤って余分に負担のかかることのないようにと考えられての事のようですが、何度も通うというのはただでさえ病気を抱えて大変な時に精神的にも肉体的にもさらに疲れてしまうというデメリットのほうが大きいようです。



・『不支給決定』の通知が届いた場合でも、納得いかない場合は不服申し立てをすることが出来ます。


 通知を受け取った翌日から起算して60日以内に行わなければならず、二審制となっており、一審目が審査請求、二審目が再審査請求といいます。


 しかし、一度決まった決定を覆すには以前に提出した内容よりも相当の強い証拠や確信となるものを揃えなければならず、かなり難しい作業となります。申請は一発勝負!!くらいの心構えでのぞむ事。



・また、社会保険審査会「年度別制度別受付状況」を見てみると、他の給付種類に比べると圧倒的に障害者年金の不服申し立てが高く(療養費や傷病手当等が二桁代にとどまるも障害関係は600〜700人代)、障害者年金はこの数字だけを見ても、複雑で難しく、納得のいく結果を得られていない人が多いという事が分かります。



・難しいので申請にはプロに頼もう。


 代行をお願いしたい時・・・ というか代行をお願いしないと難しいと思われる障害年金の請求手続きは『社会保険労務士』だけが行うことを国が認めている業務です。社会保険労務士を探すときは障害年金を得意とする事務所にお願いしましょう。



・『社会保険労務士』が強い味方に。


 ネットで障害者年金に強い事をアピールしている社会保険労務士のサイトを見ているだけでもかなり勉強になります。何件か吟味し、できれば自分の居住している地区で実績をあげている事務所があればベスト。


・地域によって障害基礎年金の申請は違いがあります。


厚生労働省が平成22年度から24年度までの3年分の不支給割合を都道府県ごとに算出したものを比較すると、最も多い大分県では24.4%、最も低い栃木県は4.0%であり、地域差が認められる(※精神障害者のみのデータはない)。


 自分の住む地域が支給に対して審査が厳しいのか等、事前にあらかじめ知っておくのも大切。

(文:真里谷りょう)

さらに番組の中で真里谷さんが


「実際、精神障害を持っている人が自分ひとりでやろうとしても『年金事務所』は土日祝日はお休みで、働いている人が申請するには仕事をお休みしなければならず、しかも障害のため普段から仕事をどうしても休みがちで、会社やバイトを休むときは、本当に疲れ切って動けなくなったとき。とても障害基礎年金の申請のためにお休みをくださいとは言い出せない」


とのこと。「メンタルの病気の人や生きぞこなっている人ほど人に気を使っている」とも言ってました。


まったくなんてお役所や年金事務所は土日祝日に開いてないんでしょうね。市民サービスのためにあるはずなのに・・・



ドクターには普段から正直に症状を話しておこう


さらに、真里谷りょうさんは打ち合わせをしているとき、こんなことを言っておりました。


「長く病院に通っていると、あまりドクターにも心配をかけたくないので、先生が『最近どう? ちゃんと働けてる?』と聞いてきても、つい『はい、ちゃんと働けてますって答えちゃうんですよね。でもこの前先生に『私、障害基礎年金の申請したら通りますかね?』って聞いたら『あなたは働けているからダメです』と言われました。本当つらくて仕事もつらくて、休みがちで続けられるかどうかわからないのに・・・」


ということもいっておりました。多いんじゃないですか? つい自分の症状を軽くいってしまう人って。ドクターには普段から、ありのままの症状を話しておきましょうね。





FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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