いまひきこもり約半数が中高年である!




 前回のブログ記事『2014-07-17 18歳から42年間ひきこもった人のスレが痛々しい・・・』に、現時点でフェイスブックに345もの『いいね!』がついています。

 まあ、いろいろな意味で皆さんの関心をそそったということでありましょう。

 コメントの中には「勝ち組かも」なんてのもありました。

「ブログ主が何も意見を書いてないなんて・・・」みたいなのもありましたね(笑)。

 わたしの意見としては、18歳から60歳までひきこもった人がいたのだな・・・ ということと、この人はこれまでの人生楽しかったのかな? ということ。

 そして、これから、そしていまもこの人と同じような境遇、思いの人がたくさんいるのであろうな・・・ ということ。


●いまやひきこもりの半数は中年以上の人たち
 山形県島根県の調査では、40代以上でひきこもっている割合が半数前後に達したといいます。


山形県の2013年9月24日に公表した「困難を有する若者等に関するアンケート調査報告について」によると、40代以上の年代の割合の合計は44%。

期間は、「10年以上」と答えたのは33%。「5年以上10年未満」と合わせると半数を超えたといいます。


 島根県の調査では2014年3月の「ひきこもり等に関する実態調査報告書」によると最も多い世代は40歳代だったという。さらに、40歳以上の比率は53%とありますから、40歳以上のひきこもりが過半数を超えていることになります。
 
 そして島根県でも、10年以上のひきこもりが34%

 10年以上ということですから、おそらく中には20年、30年ひきこもりっぱなしの人もいることでしょう。

 そしてこれは山形や島根だけの話しではなく日本全体でも同様のことが進んでいると考えられます。


●長期・高齢化するひきこもりをどうするか?
 では、長期化・高齢化してしまったひきこもりたちをどうすれがいいのか?

 民主主義国家であり法治国家である日本では、全体主義国家でも権威主義国家でもありませんから、強制的にひきずりだして労働させるなどということはできません。

 よし一種の美談まがいとして「親が勇気をもって子どもを家から追い出した」などという話しを聞いたりすることがあるのですが、その場合、追い出された子どものほとんどがホームレスになるか自殺、あるいは路上死します。

 ちなみに親子で暮らすことが多い日本では、ひきこもりが問題になりますが、親子で暮らす習慣がないアメリカなどでは、若者のホームレスが問題となっています。


 さて、話しを戻しましょう。
 ひとつの方法は、前回の話題の人のように、親が代わりに年金を払い続けてくれていて、親に遺産があれば、それで老後を過ごすということができます。

 年金に入っていなくても、生活保護等で老後を過ごしたり、あるいは遺産があればそれを活用することができます。


 長期化したひきこもりの場合、ここで一つの問題が出ることがあります。

 ほとんど社会生活をしたことがないひきこもり者の場合、簡単な買い物一つできない場合があるのです。

 コンビニにいってもどうやってレジに並んでいいのかわからないとか、銀行に行ってもどうやったらお金を下ろすことができるのかわからない。

 人に聞けばいいじゃないと思うかも知れませんが、人に話しかけること自体、大変は困難を覚える人もたくさんいるのです。

 わたしが会ったある人は、社会経験もあり、ほんの数年ひきこもりしただけの人でしたが、ひきこもり支援者と会うために、ハンバーガーショップで待ち合わせをしたのです。

 しかし彼はこれまでハンバーガーショップに入ったことがなく、どうやって注文していいのかわからず、ずいぶん長い時間入り口でたたずみ、他のお客がどうやって何を注文しているのか観察してから、ものすごい勇気をふるってコーヒーを頼んだとのことでした。

 ひきこもりの人の中には、社会と断絶しているため、たかが・・・ と、思えるようなことをやるのさえ、大変な勇気がいることがあるのです。


●社会に出る練習をする
 そういう人たちがいるくらいですから、ひきこもりの人がいきなり社会に出る前に、いろいろとちょっとした社会練習を積んだほういいでしょう。

 それはその人のレベルにもよりますが、コンビニで買い物をしたり、トイレを借りてみたり、人と会話ができるところに出かけてみたりして、少しずつ社会に慣れることからはじめたほうがいいでしょう。

 えてして、そういう人は、「思い切って」とか「死ぬ気になって」とか思い、一発逆転を狙っていきなり自分にはハードルが高いことにチャレンジしようとするものですが、多くの場合、より一層傷ついて、前よりひどいひきこもり状態になってしまうことがあります。

 少しずつ社会に出る練習を繰り返し、最初は極力無茶をしないで心と体を慣らしていくことが大切。

 これは、10年20年ひきこもって50歳60歳から人生をやり直そうとしている人も同じだと思うのです。

 あるいは、これまで普通に生きてきて、65歳70歳になってからでも、新しい何かを初めてみるというのも同じだと思うのです。

 どんな人でも、いまからはじめて遅いということはないと思いますよ。


(参照:J-CASTニュース 「中高年ひきこもり」が過半数を超えた 40代が最も深刻、期間10年以上も 2014/3/21 13:00





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