第8回 楽に生きて何が悪い【自己肯定感の高め方】ダメな自分を認めると自尊感情が上がる
●自分の失敗を受け入れる
自己肯定感(自尊感情)が低い人は、なぜ低いかというと“過去の経験”から、「どうせ自分はダメだ」と“学習”してきた人です。
本人もそれを知っているから、そういった過去を忘れよう、なかったことにしようと必死に努力します。
しかし、そう必死に思えば思うほど、人は忘れたい記憶や、経験をリピートしてしまうことになります。
例えば、「○月×日13時00分にしてしまった失敗を絶対忘れよう」と、必死になって繰り返したとしましょう。
「○月×日13時00分にしてしまった失敗を絶対忘れよう」
「○月×日13時00分にしてしまった失敗を絶対忘れよう」
「○月×日13時00分にしてしまった失敗を絶対忘れよう……」
これを1日何回も繰り返していたら、その人は、その日時まで忘れることができなくなってしまいます。
つまりこれが、「忘れよう」「忘れよう」と、努力すればするほど、忘れられなくなるという原理。
こんな“努力”をしてしまうと、むしろそれが暗示になり、他のことをするのも怖くなってしまうかもしれません。
なにか失敗をしたら、それを忘れようとがんばるのではなく、むしろその失敗を認めて、受け入れてしまったほうがいい。失敗は経験であり、そこから学ぶことができるものだからです。
●失敗から学び対処する
人間は失敗をする生き物です。
しかも、同じ失敗を繰り返すものです。
何度も同じ失敗を繰り返すのは、その認めていないか、自分がそのような失敗を繰り返す傾向があることを受け入れていないからです。
自分にそのような傾向があると受け入れたら、次はなるべくそうしないように対処をしましょう。
自己肯定感が低い人は、失敗をすると、「オレって最低だ……」と、いつまでも引きずったり、迷惑をかけた人に申し訳なさや、恥ずかしさで、その人に会いたくなくなったりするものです。
中には、「オレが悪いんじゃない」と逆ギレしたり、関係のない誰かに八つ当たりをしたりする人もいます。
八つ当たりの相手は、たいてい自分より弱い者ですから、そのとき“弱い者いじめ”をしている張本人になってしまうこともあります。
そして、そんな自分が嫌で、また落ち込んでしまうのです……
そうならないためには、自分の失敗を素直に認めてやることです。
もし、誰かに申し訳ないと思ったなら、誠意をこめて謝りましょう。
そうすると、相手の怒りも少しはおさまります。
そして、なぜ失敗をしたかを冷静に考えて反省し、傾向と対策を考え、実行しましょう。
そうすれば、その失敗をプラスに転換することができます。
「オレだけが悪いんじゃない。なんでオレが謝らないといけないんだ」
と、失敗を認めないよりも
「すみませんでした」「ごめんなさい」「申し訳ありません」
と、頭を下げることで、心の重荷が軽くなり、人間関係が良くなり、ひいては自己肯定感(自己肯定感)が上がります。
心の荷が軽くなり、人間関係が良くなるということは、もうそれだけで楽になれるということでもあります。
●まとめ
・ 自己肯定感が低い人は“過去の経験”から、「どうせ自分はダメだ」と“学習”してきた人です。
・ 「忘れよう」と、努力すればするほど、忘れられなくなるという原理が働き、よけいにつらくなります。
・ 人間は同じ失敗をする生き物だと自覚しましょう。
・ 自分の失敗を素直に認めると楽になれます。
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巨椋修(おぐらおさむ)拝
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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。
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