第9回 【自己肯定感の高め方】楽に生きて何が悪い 自分の弱さ認めることで成長する
●己を知る
さて、これまで「失敗を受け入れる」ことなどを述べてきました。
これは「自分の弱さを認める」ということでもあります。
これは「自分のダメなところ」も受け入れ認めることでもあります。
これは「自分を許す」ということでもあります。
これは「ありのままの自分を知る」ということでもあります。
「ありのままの自分を知る」とはどういうことか?
「自分の良いところはもちろん、悪いところもよく分かっている」ということです。
「等身大の自分を知る」ということです。
「等身大の自分を知る」とはどういうことか?
「身の丈を知る」ということであり
「分を知る」「分をわきまえる」ということです。
ここで注意をしなければならないのは、このとき「しょせん自分なんか」「どうせ自分なんか」と、自分を否定的にとらえないことです。
まず、等身大の自分を知り、その自分を認め、自分を許すことです。
等身大の自分を認めると、無理をしたり、おかしなプライドのために自分をごまかさなくてもよくなりますので楽になれます。
●病気を認めないと病気は治りにくい
病気の中には、放っておくとどんどんと悪くなるものがあります。
そういう病気は本人が、病気であると受け入れて、適切な治療を受けないと大変なことになりかねません。
病気というのは、患者が病気を認めて進んで治療を受けないと治りにくくなります。
病気の中には、患者が病気であると認めたがらないものがあります。
例えば、アルコール依存症の人は、なかなか自分をアルコール依存症であると認めようとしません。
自分で認めないのですから、自分から治療しようとしません。
そうやって自分をごまかして、自分と他人に迷惑をかけ続けてしまいます。
逆に自分が、自分の意思で酒を断つことができないと認め、受け入れて、はじめて他人や医療機関に助けを求める気持ちになれます。
そのときアルコール依存者は、自分の弱さを認め、自分が酒を飲むとダメになると認めるのです。これはアルコール依存だけではありませんね。
歯槽膿漏で口臭ぷんぷんの人が、自分は歯槽膿漏ではないし、口臭もないと思い込もうとしても、現実に歯槽膿漏で口臭がひどければやはり臭いのです。
それを認めた人は、歯医者にいくでしょうし、認めない人はそのままか、ひどくなっていくでしょう。
また逆に、口臭はないのに、あると思い込んで人前で喋れなくなるというのは「口臭恐怖症」「妄想性口臭症」「自臭症」などといいますが、これも本当の自分を見れていないということになります。
自己肯定感の低い人は、自分を低く見すぎていたり、本当の自分はそんなものじゃないと無謀な挑戦を繰り返して、挫折も繰り返し、ますます自分はダメだと思い込んでしまいます。
いまの自分を認め、受け入れることで、自分にできる範囲を知り、いまの自分が越えられるハードルを知ります。
ハードルはいきなり高くしても越えられません。
自分のできる範囲のハードルを何度も越えて、成功体験を重ねることで、少しずつハードルを高くしていきます。
等身大の自分を知り「そんな自分も悪くない」「自分もなかなかやる」と誉めてあげることで、自己肯定感は少しずつ育ち、やがて自分自身が成長していきます。
● まとめ
・ 等身大の自分を認めると、無理をしたり、おかしなプライドのために自分をごまかさなくてもよくなりますので楽になれます。
・ 病気の人は自分が病気だと認めない限り、治療をしませんので良くなりません。それではつらいままです。
・ 自分のできる範囲のハードルを何度も越えて、成功体験を重ねることで、欠点は改善されていきます。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝
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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。
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