監視社会とスルー力
21世紀日本は、どんどんと監視社会化が進んでいる。
つまりぼくたちは、誰もが誰かにいつの間にか監視されているのだ。
これはすごくおもしろい現象で、皆が皆「監視社会は嫌だ」といいながら、皆の意見や皆の希望により監視社会化がすすんできた結果なのだ。
「もはやプライバシーなどない」といっている人が、自らの食べたものや、いまどこにいるかを、SNSなどを通して、プライバシーを公開していたりする。
この前なぞ、どこぞの痛い人がコンビニの店員を土下座させて自ら公開し、逮捕されちゃうというという香ばしい事件があったばかりだ。
さらにスマートフォンや携帯のおかげで、警察など国家権力が横暴なことや理不尽なことをやった場合、簡単に動画に撮影されYouTubeなどで公開されてしまう時代でもある。
GPS機能の普及で、地球のどこにいても自分が、あるいは人がどこにいるのかがわかってしまう時代で、自分のペットにGPSがついた首輪をつけている人もいるという。
パソコンでものを買ったり検索したりしたら、パソコンさんが「他にもこんな商品がありまっせ」とばかり広告を展示してくれる。
町の中には監視カメラだらけで、何が事件が起こったらしっかり撮られていて、下手をすれば酔っ払って町の花壇を壊してあるいてしまったら、翌日にはテレビの全国ニュースで「こんな困った人がいます」なんて流されてしまうことだってある。
SNSのおかげで、半強制的に縁を切りたい人ともずっと繋がらざるをえない時代ですらある。
現代日本では「無縁社会」が問題となっているが、この状態が続くと人々は無縁ですらいられなくなってしまうかもしれない。
一人暮らしの高齢者やひきこもりの人が、一番つらいのは社会との縁が切れてしまい孤独になってしまうことだ。
しかし、ネット社会になってから、ひきこもり者は増えたのだが、ひきこもり者が増えたのはネットで誰かと繋がることで、ネットが無かった時代よりも孤独がまぎれるからかも知れない。
しかし中には「無縁」になりたい人もいるだろう。
そういう人は、携帯電話やパソコンと縁を切る必要があるのかもしれない。
しかしそれでも、人というのは人と繋がっていないと生きていけないため、何らかの形でどこかで人と繋がり、お互いに「監視」しあうことになる。
今後、監視社会はどんどんと進んでいくのだろう。
監視社会には、メリットとデメリットがある。
いま監視社会がどんどんと膨らんできているのは、多くの人がメリットが多いと思っているからであろうし、その恩恵は大きい。
たくさんある監視カメラのおかげで犯罪はかなり抑制されているのは事実であろう。
監視社会のデメリットは、いつも見られているために、息抜き手抜きがやりにくくなりストレスが増えたり、ちょっとしたプライバシーが暴かれてしまうことだろう。
このデメリットに対応するためには、ささいなことに目くじらを立てるのではなく、ちょっとしたアヤマチやマチガイは、ある程度スルーするゆとりを持つことだと思う。
だいたいマジメな人ほど、ささいなことに目くじらを立てたりする傾向があるように思えるので、我々はお互いにある程度はスルーする力、「スルー力」を養成しておいたほうがいい。
どうせこれから監視社会が拡大してくるのだから、いちいち目くじらを立てる生活はお互いに疲れるのだ。我々はもう少しフマジメになってもいいんじゃないだろうか?
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝
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