第2回ろくでなし社会学 高齢化するニート・ひきこもり



●ひきこもりとニートの違いについて
まず高齢化するニートとひきこもりのお話しをする前に、ニートとひきこもりの違いを簡単に説明しておきましょう。

 ひきこもりとは厚生労働省の定義によると……

「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」時々は買い物などで外出することもあるという場合も「ひきこもり」に含める」

 というもの。一方のニートはいうと……

総務省が行っている労働力調査における、15〜34歳で、非労働力人口のうち家事も通学もしていない人

 ということになります

 実はひきこもりにせよニートにせよ、省庁や団体、個人、時代によって微妙な違いがあったりしますが、今回の場合は上記を元に述べようと思います。

 一般的なニートとひきこもりのイメージだと、ひきこもりはほとんど部屋や家から出ず、他人と交流しない人。いささか病的。

 ニートはひきこもりほど病的ではないが、働く気がないか、あるいは積極的に仕事を探そうとしない人といったところでしょうか。

 ニート・ひきこもりは定義的に違いはあるものの、一般的に極めて近いイメージがあると思われます。


●深刻化するニート・ひきこもりの高齢化

 ニートにせよひきこもりにせよ、これまで若者の問題と考えられていました。
 
 よって厚生労働省内閣府などほとんどの行政機関で調査をするとき、対象者を34歳までしか調べていないことがほとんどなのです。

 東京都が調べた【ひきこもりの実態等に関する調査(若年者自立支援調査研究)結果】によると、

30歳〜34歳がもっとも多い(約43%

という結果が出ています。


年齢構成

(東京都【ひきこもり自立センター】より引用)



 これは、実際とてもおそろしいことでね。

 東京都のデータというのは34歳までしか調べていないんですよ。

 もっとも多い年代である30歳から34歳の人たちは、数年後、どうなっているのかわからないんです 。

 ただ、東京都が開設したひきこもり電話相談の対象者のうち、17%が40代以上で占められていることが都青少年・治安対策本部の集計でわかっています。

 文字通り 今現在【ひきこもりの高齢化 】が、いま現実に進行しているのです。

 その結果、おそらくいまもっともひきこもりが多い年層は40歳前後であろうと推測できます。

 これはひきこもりと類似しているニートにも同様のことがいえるでしょう。


●まとめ
ニートとひきこもりの定義に違いがありますが、一般的には近いイメージがあります。
・ 東京都の調査によると、もっともひきこもりが多い年代は30代前半です。
・ 東京都は30代前半までしかひきこもりに対して調査をしていません
・ 現実には30代後半以上のひきこもりがもっとも多いと推測できます。
・ ひきこもりと類似しているニートも同様と推測できます。






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