20世紀後半当たり前だった就職、結婚が当たり前にできなくなった

 ふと思った。20世紀後半、昭和時代後半は当たり前のことが現代では当たり前にできなくなった。あるいはできにくくなった。


 20世紀後半、昭和時代後半は、どこかの会社に正社員として就職することが当たり前で、ほとんどの人は就職した。


 しかし21世紀平成現在、企業の派遣社員契約社員は40%以上だという。


 20世紀後半、昭和時代後半は、結婚して子どもを産み育てるのが当たり前であった。


 しかし21世紀平成現在、男性の5人に1人、女性の10人に1人が生涯独身であるという。生涯独身率は50歳で判定されるから、いまの20代30代の人が50代になったとき、生涯独身率ははるかに上昇しているはずだ。


 結婚3年目で子どもがいない夫婦は60%だから、子どもを作らない夫婦もどんどんと増えることだろう。現代社会は子どもを産み育てること自体が難しい時代なのだ。


 20世紀後半、昭和時代後半は、結婚したら別れないことが普通であると考えられていたが、現代では3組に一組が離婚する。


 
 21世紀、平成時代になり、就職しにくく、結婚しにくく、子育てしにくい時代となったのだ。


 

 だからといってそれがダメとは言い切れない。時代は常に流転する。


 20世紀前半以前は、特に江戸時代などは企業に就職すること自体が少なかった。ほとんどが、家業を継ぐか、自分でちょっとした商売を起業する人がほとんどであった。

 
 明治以前の離婚率はいまの倍もあった。


 人はその時代その時代に合わせて生きてきたのだ。


 我々もそうすればいいし、そうするしかない。


 20世紀後半、昭和時代後半は、不登校・ひきこもり・ニートは異常なことであった。


 それが現在では異常ではない時代となっている。


 不登校・ひきこもり・ニートが異常と思っている人は、いまだに20世紀後半、昭和時代後半の常識に縛られているのかも知れない。




FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)