第⒑回心の病気を考える うつ病について3 『ストレスと戦うな』
●ストレスと戦うのは無理がある
うつ病の原因の大きなものとして、ストレスが考えられています。
そのストレスの原因は誰か個人であるかもしれません。
そのときは、その人を攻撃するよりも、遠ざけるなり、うまくスルーするなりしたほうがいいでしょうね。
中には「そんなことでストレスを感じているなんて弱すぎる」とか「ストレスから逃げずに戦うべき」という人がいるかも知れませんが、現代人におけるストレスは、そんな甘いものではありません。
おそらくうつになる人は、それ以前に、ほかの所でもかなり傷ついている場合がほとんどだと思うのです。
傷ついた心や体でストレスと戦うのは、かなり無理があります。
無理があるから、過剰に痛めつけられてしまうんですね。
そういう場合戦うよりも、休むなり、離れるなりした方がいいんです。
学校や職場に対して、恐怖を感じるほどであれば、それはもう異常事態なんですから、無理をしないことです。
● 本当に大切なのはなに?
教育熱心な親御さんなんかが、子どもが学校に行かないと言い出したとき、腕をつかんで引きずって連れていくということがあります。
その結果、子どもが自殺未遂をするということが実際にあったりもします。
親は、学校の管理責任や、いじめが悪いと相手に責任をなすりつけ、
学校や他の同級生は、親の家庭教育がなっていないと攻撃し
不登校支援者は、無理やり学校に連れていった親がダメで、学校システムもダメと攻撃します。
結局、この中で一番つらくて、誰からもかえりみられていないのは、学校に行けなくなった子どもです。
子どもが傷ついているのに、ただ、ただ自己保身のためだけに、周囲の人が全員、「わたしの責任じゃない。悪いのはアンタだ!」を責任の擦り付け合い。犯人探し、原因探しに躍起になっている人もいます。
大切なのは何ですか?
大切なのは、責任の擦り付け合いですか?
うつ病にせよ、『不登校・ひきこもり・ニート』にせよ、一番大切なことは、そんなことじゃないでしょう?
いま苦しんでいる人が、少しでも楽になることでしょう?
その周囲の人も、一緒に楽になることでしょう?
だとしたら……
どうしたら、少しでも楽に生きていけるかを考えてみようではありませんか。
では最後に、効果的にストレスを下げる方法には次のようなものがあります。
イギリスのサセックス大学の研究チームの実験では、ストレスを与えた後に被験者に以下のようなことをさせた結果、それぞれのストレスレベルの減少度合いに大きな違いが出たとのことです。
(1)読書:68%減少
(2)音楽鑑賞:61%減少
(3)紅茶・コーヒーを飲む:55%減少
(4)散歩:42%減少
(5)ビデオゲーム:21%減少
(引用:http://netallica.yahoo.co.jp/news/20141222-00010007-skincare)
だそうです。
生きている限り、ストレスはあるもの。
ストレスと戦うのではなく、上手につきあっていきたいものですね。
●まとめ
・ ストレスで傷ついてしまったのなら、休むかストレスから離れることにしましょう。
・ 不登校で傷ついた子どもがいるとすれば、一番大切にしてあげないといけないのは、その子どもです。
・ 大切なのは、傷ついた人が少しでも楽になることです。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝
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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。
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