第18回楽に生きて何が悪い「よい加減に生きるとは楽に生きること」

●ニ極論を避ける

 生きるのが下手な人や心を病んでしまった人には、共通の思考法があるといいます。


 それはニ極論。


「オール・オア・ナッシング思考法」ともいわれ、「すべてかゼロか」「白か黒」「自分が生きるか相手を殺すか」という極端な2つの答えしか考えられない思考法です。

 この思考法は、数学や論理学のように「真か偽」かと考え、「真」であれば、なぜそれが真であるのかを徹底的に証明し、「偽」であれば、なぜそれが偽であるのかを徹底的に証明するような学問であれば有効です。

 しかし人間のように、不完全でいい加減なところがある生き物に、ニ極論を使ってしまうと、たちまち息苦しくなってしまいます。

 人間はそれほど単純ではないからです。



●極端に決め付けない
 
 近年急速に患者数が増えている病気に「うつ病」があります。

 この病気の症状は長期間「憂鬱が続く」「やる気が起きない」「集中できない」「イライラする」「自殺について考える」といった状態になるといいます。

 そして、先ほど述べた「すべてかゼロか」というオール・オア・ナッシング思考法になりやすく、うつ病の人は「悪いのはすべて自分だ」と自分を責めすぎると同時に、「悪いのはわたしじゃない」と、すべてを人のせいにする傾向もあるのです。

 つまり責任を二つに一つに決めてしまい、その自己評価もコロコロと変わる傾向があるといいます。


「悪いのはすべて自分」というのも「悪いのはすべて人のせい」というのも、一種のニ極論ですね。


 人間というもの、人生というものは、白黒ハッキリしたものではなく、白と黒の【間】を行ったり来たりするものですので、極端に決め付けると生きるのがつらくなってしまいます。


 うつ病ではなくても、ストレスなどが重なるとどうしてもニ極論で考えがちになるので、ここは注意をしたいところ。
極端に決め付けないように心がけると、心にゆとりが生まれ楽になります。


 人間なんて、どこかいい加減で適当じゃないとつらくなってくると思うんですよ。

 いい加減に生きるっていうのは、肩の力を抜いて、らく〜に楽しく生きるってことに通じると思うんです。



●まとめ
・ 「シロかクロか」「すべてかゼロか」といった二極論はやめていい加減・適当にやりましょう。
・ いい加減に生きるというのは、肩の力を抜いて、らく〜に楽しく生きるコツでもあります。






FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝



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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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