スネップ(SNEP)、社会的に孤立している人たち

●スネップ(SNEP)、社会的に孤立している人たち


スネップ(SNEP)という言葉をご存知でしょうか?

スネップ(SNEP)。Solitary Non-Employed Personsの頭文字をとった略語で、「孤立無業者」と訳されています。


この言葉はニートという言葉を日本に持ち込み定着させた東大教授の玄田有史さんたちの造語だそうです。

 どういう意味なのかというと

Solitary Non-Employed Personsとは「就業せず、孤立している人」「孤立無業者」

・20歳以上59歳以下の在学中を除く、家族以外に一緒にいる人がいない未婚者で、普段仕事をしていない人のこと。

・就業、就学、職業訓練のいずれもしていない人である「ニート」の予備軍と言われている。
(引用;http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%CD%A5%C3%A5%D7


●社会的に孤立している人は160万人以上!


スネップの中には、ニートやひきこもりなんかも含まれますから、ちょっとややこしいところもあるのですが、わたしがここで注目したいのは

「孤立」

ということ。

いま「無縁社会」という言葉や「孤独死」といったことが社会問題になっていますが、スネップはこういった孤立からくる悲劇に直結しているものなのです。


60歳未満未婚無業のうち、スネップであり、同時にニート及び中高年ニートである人々は、3 割を占めるといいます。

こういった問題を、本人や家族にのみまかせていると、将来大変なことになると予想できます。


また、2011年の段階で、スネップは162万人いると推定されています。

そういった人たちが老年になったとき、どういったことが起こるでしょうか?


生活費の問題、病院や介護の問題、日本社会の少子高齢化の問題……

まっているのは、大量の孤独死かも知れません。

大量の餓死や病死かも知れません。


ニートやひきこもりの支援をやったことがある人なら、ニートやひきこもり、そして今回のスネップといったことは、本人の自力だけや家族だけでは、なかなかその状態から逃れることができないことを知っています。


●まず自分自身が孤立しないこと


これはスネップも同じこと。

いま、スネップやニート、ひきこもりといった人たちの支援やセーフティーネットを、国全体でやっていかなければ、10年後20年後に、大量の孤独死、大量の餓死や病死が現実のものになるやも知れません。


そしてわたし達個人個人ができることは、周囲にいるかも知れない孤立している人、孤立しそうな人を孤立させないこと。


そしてわたし達自身が孤立しないことです。


孤立が長引けば長引くほど、社会復帰は難しくなります。友達100人いなくていい。数人でもいいですから誰かとつながり、少しずつでもいいですから、助け合っていきたいものです。


FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)


FHN放送局で、何か取り上げるテーマや、ご意見・ご質問などを募集しております。
もし何かあれば osaogu@yahoo.co.jp もしくはコメント欄に書き込んでいただければと思います。