呪縛を解け！檻を壊せ！

『不登校・ひきこもり・ニート』で苦しんでいる人の中には、必要以上に自分を縛り、檻を作ってしまっている人がいます。

例えば不登校の親の中には、「子どもを学校に行かさなきゃ」という思いが強すぎるため、いろいろな反作用が出て逆効果になってしまう場合も多くあります。

中には、不登校を肯定しようとして「学校なんか行かない方がいいんだ。学校なんかに行っている子の方がおかしいんだ」

と、極論から極論へと移行する人なんて人もいますね。

そんな親の中には、極々まれにではありますが、子ども自身が、「学校に行きたい」と希望した場合

「学校なんかに行かなくていいんです！」

と、今度は絶対に子どもを学校に行かせようとしなくなる場合さえあることもあるんですね。

最初は、子どもの腕を掴んででも、連れて行こうとしたこともあるのに……
（あ、そこで笑っているアナタ！　実際にあるのですよそういったことが！　もっとも、最後まで行かせなかったという例はまだ聞いたことがありませんが）

こういった親の場合、親自身の意地やプライドもあるのかも知れませんが、もっとも大切なこと

子どもにとって、親にとって、本当は何が一番いいのか？

という基本的な考えが欠落しちゃったんですね。

ひきこもりやニートの人にも、そのようなことがあって、本当は働きたいという思いがあるにも関わらず

「肉体労働やアルバイト店員のような仕事じゃダメだ」

と、自分で自分の檻を作って、閉じ込めてしまっている人がいます。

いってみれば、ある種のプライドを自分の“言い訳”や“鎧”にして、自分を守っているんですけど、守っている反面、自分で自分を縛っているともいえますね。

そんな縛りや、檻は一度壊してしまった方がいい。

本当に自分に必要なのは何かを考え、目的と手段を考えて、目的に近づくためには、どのような手段が一番いいかを考える必要があります。

そして、優先順位を、一番から五番くらいまでつけて、自分にできることからはじめる必要があります。

ポイントは「自分にできることからはじめる」こと。

いくら優先順位が高くても、いまの自分には無理なこと、できないことは、無理してもできないんですから、挫折するおそれがあります。それよりも、無理なくできることを、とりあえずやることですね。

例えば、不登校の子どもを持つ親の、優先順位が、我が子が学校に行くことが一番の目的で、そのためなら、傷つこうが自殺しようが構わないというなら、髪の毛を掴んで、無理やり引きずってでも学校へ行くということになりますね。

学校に行って欲しいけど、我が子に傷ついたり自殺したりして欲しくないなら、無理やり学校に連れていくことは避けるべきで、他にいまできることを探すべきでしょう。

そして、子どもに求める一番の目的が、世間に通用する大人になることでしたら、学校は手段のひとつにしか過ぎないわけですし、もし学校で傷つくようであれば、別の手段をとればいいということになります。

仕事にしても同じ。もし目的と手段を間違えると、本末転倒、無駄の悪あがきになっちゃう。

でも、『不登校・ひきこもり・ニート』に苦しむ人の多くは、不用な呪縛に自らかかっていることが多いんですよ。

不用な檻を自ら作り、閉じ込めているように思えます。

呪縛を解け、檻を壊せ！

呪縛を解くにも、檻を壊すにも、一番必要なのはあまり自己否定をしないこと。

過ぎ去ったことにくよくよせず、これからまだ起こってもいないことに悩む必要はないってこと。

もし仮に、あなたがいまの自分をみて

「わたしは最低だ！！」

と、思っているとしたら、ラッキーかもよ。

最低ってことは、それ以下はないってことでしょ。

だったら、最低横ばいでもいいじゃないですか。

まっすぐ上目指すのがつらかったら、斜め横上でもいいんです。

最低と思っていても、もっと落ちるかも知れない。

それでもいいじゃないですか。

いま最低と思っているアナタの認識が間違っていたということが証明されたことになる（笑）。

でも、そんな小さな檻のなかで悩んでいても仕方がないですよ。

自分を縛っている呪縛を解いてさ。

お気楽になりましょう。

それが一番！

人生なんて適当でいいんですから。

『不登校・ひきこもり・ニートを考える　ＦＨＮ放送局』
巨椋修（おぐらおさむ）

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