心の傷は治療休養リハビリです
きょう、ある地方から用事で上京してこられた方で、『不登校の親の会』に関わっておられる人と会ったのですよ。
喫茶店でお話をうかがったのですが、いろいろと勉強になりました。
その方は『精神障害者の作業所』にお勤めであるそうなんですが、精神に障害がある人というのは、ストレスに大変敏感であるらしいのです。
これはどうも障害者の人に限らず、不登校やひきこもり、ニートなど一度つまづいた人というのは、同じようにストレスに弱い。
弱いというより、“傷ついている”というか“傷が治りきっていない”のに、自分でその傷を攻め、人からも責められたりしているのですから、当然、その傷が再び開いたりすることが多いのです。
肉体と傷というのは、血が流れ、血が乾き、カサブタができ、カサブタがはがれ、薄皮ができ、やがて治ります。
でも傷跡は残る。
一度、精神的に傷ついた人というのは、血が生乾き状態のときに、普通と同じように動いてしまい、また血が流れてしまうような……
そんな感じなのだと思います。
肉体の傷や怪我ではなく、心の傷や怪我ですから、ちょっとしたストレス、普通の人ならなんでもない一言で、生乾きの傷口がまたパックリ開いてしまうような……
そんな感じなのだと思います。
でも、事情を知らない多くの人は、
「甘ったれるな!」
「鍛え方が足りないんだ!」
と、怒ります。
そうやって怒っている人だって、肉体に傷なら、血が生乾きのところを叩いて鍛えようとは思わないはず。
一度つまづいた人が、ストレスに弱かったりするのは当たり前のことだと思います。
しかし、本人はそれを許せない。
他人にはそのことが理解できない。
そして、またその傷を痛めつけてしまう……
その繰り返しじゃあ、良くなるものも、良くならないものです。
傷や怪我、病気とかって、まず治療。
栄養と摂って休養。
リハビリをして。
それから普通の生活か、あるいは鍛えるとしたらそれからなんですね。
心の怪我も同じですよね。
無理しない。無理させない。
それが大事。
少なくとも傷口は、自分でそれ以上広げちゃいけませんよ。
『不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局』
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