学校の先生にもっとゆとりを


こんなニュースがありました。

入社3年以内の離職率 ワースト1位は「教育・学習支援」2012.11.01


 わが子の就職を心配するお父さん、お母さん方にとって気になるデータが厚生労働省から初公表された。入社後3年以内に仕事を辞めた人の業種別割合の調査結果で、大卒では小中学校の教諭や塾講師など「教育、学習支援」が48・8%でワースト1位。「宿泊、飲食サービス」が48・5%で続いた。

特定の職種でほぼ2人に1人が辞めてしまう現実は、再就職が困難を極めるデフレ不況下ではあまりにも厳しい。


(中略)


 1位となった教育分野について、今年から小学校教諭になった男性が過酷な現状を語った。

 「採用減で教師の高齢化が進み、若手の負担が極端に大きい。土日は部活動の引率などのせいで休みもほとんど取れない上、授業の計画など膨大な書類の処理に追われて日々の睡眠時間は2時間程度。正直、心が折れそうになる」

http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20121101/ecn1211011219009-n1.htm

新人の先生たちの2人に1人が辞めてしまうという教育界の現実がここにあります。

つまり……

学校や塾といった教育産業自体が、ブラック企業と化しているともいえるかも知れません。

以前、ゆとり教育が採用されていた頃、ぼくはいつも


「子ども以上に、必要なのは先生のゆとりだ」


と、いっていたのですが、それはいまも変わっていません。


平成22年度、全国の公立学校に勤務する1年目の新人教員のうち、病気を理由に依願退職ひた教員のうち、退職理由の9割は精神疾患でした。


「それだからゆとり世代は弱いんだ」


などとほざいているそこのおっさん!


新人教員に次いで、精神疾患で退職・休職が多いのは50代の教育だったりします。

そして教員全体をみても、病気で退職・休職する人たちでもっとも多いのが精神疾患過半数を超えていたりするのです。


これはちょっとおかしくないか?


大衆は、教育に関する文句はすべて学校や先生のせいにして叩きに叩く。


もちろん、学校や先生方、文科省も改めなければならないところはたくさんあります。


しかし、教育の負担をあまりにも学校に負わせて、そして叩いている大衆は、いささか無責任ではないでしょうか?


現場で必死にがんばっている立派な先生はたくさんいます。


そして子どもたちによりよい教育を提供するためにも、ぼくは何度でもいいたい。


「学校の先生にもっとゆとりを!」

と。



不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)