京都で「てんかん」の持病を持った人が事故を起こしたとき、多くの人々が事故を起こした人というより「てんかん」の患者全体を誹謗中傷したことは記憶に新しいことです。

どのような誹謗中傷があったかというと、月田陽三さんのブログ『てんかん(癲癇)と生きる』によると

てんかん患者すべてを「人間のカス」と呼び


・「てんかん患者は、殺人を楽しみ生きている」と断定するような類のもの。


・「生きていてはいけない」


・「死んでください」


http://ameblo.jp/moonsun3/entry-11222751995.html

などの、言葉が大変多くあったとのことです。


このときぼくが思ったのは


「この事故はおそらくてんかんが原因ではないと思うが、万が一そうであったとしても、自動車を運転する人は、皆同じような事故を起こす可能性がある。

例えば、ちょっとしたわき見運転。何らかの事情で突然パニックが起こってしまった人。前日のお酒がわずかに残った状態で朝自動車を運転してしまった人などが、事故を起こしてしまった場合、同じように人間扱いされないような非難を受けるのであろうな」


と……


そして最近、京都の亀山市無免許運転の少年が、居眠り運転で小学生の列に突っ込み、約10人が負傷、内2名が死亡という悲劇が起こりました。


このときも同じような誹謗中傷がネットに流れています。


別に加害者を擁護するつもりはありませんが

不登校者に対しても類似した誹謗中傷があります。

ひきこもり者に対しても類似した誹謗中傷があります。

ニートに対しても類似した誹謗中傷があります。

生活保護受給者に対しても類似した誹謗中傷があります。

精神障害者に対しても類似した誹謗中傷があります。

マイノリティの多くに対しても類似した誹謗中傷があります。


そこには異物や少数者、あるいは自分たちが気に入らない人たちを叩くことで、自分たちの不満を解消させようとする心理があるように思えてなりません。


近年のネットウヨクといわれている人たちの発言も同様でありましょう。

昔のサヨクといわれた人たちにも似たようなところがありました。

一部の市民運動家と称する人たちも同様のことをしていることがあります。

多くの人たちは、それが「正義」と思ってやっている場合もあります。


ふとそのことを自分にあてはめてみると、自分にだってそういう傾向がないかといえば、自信はありません。


自戒にしたいと思っています。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)