もし家庭内暴力に悩まされたら


もし『不登校・ひきこもり・ニート』と“家庭内暴力”があわせて見られる場合、


絶対、1人で悩まない!




児童相談所、病院や警察、支援団体、その他の相談機関等々に話しを持ち込むべきです。



わたしの経験では、話しを持ち込んでも、公立の機関は、なかなか実質的には動いてくれないことがあります。

このように実際

「相談機関に話しを聞いてもらったのだけど、何もしてくれなかった」

という人は少なくありません。


実際、わたし自身も家庭内暴力に悩んでおられるかたのため、警察や保健所等の公的機関に何回も交渉や訴えに行った経験がありますが、さんざんタライ回しにされたあげく、ほとんど何もしてくれなかったという事がありました。


その結果、大変な事件につながり、あやうく数名の命の関わるような危険な状態になり、ついに被害者がでるまで公的機関は動いてはくれなかったということも経験しています。



しかし、例えそうであったとしても何回も事情を説明し、助けをこうべきです。


欧米で家庭内暴力というと、一般には夫が妻に振るう暴力を指します。

しかし我が国における家庭内暴力は、子どもが母親に振るう暴力を指す場合が少なくありません。

想像を絶するような暴力を、夫や我が子から毎日のように受けている親御さんは決して少なくないんです。

そして、暴力を振るうのは、男の子と限らず、女の子であることも多いのです。

親御さんの多くは、世間体を気にして自分が、暴力に合っていることを、隠そうとします。

顔に痣ができたり腫れ上がってとしても


「階段で転んでしまって……」


と、殴る夫や子どもをかばおうとする傾向があるのです。

しかし、それは決して美しい行動でも、家族愛に基づいた行動でもありません。

殴る夫や子どものためにもならず、またご自身のためにもなりません、

そしてついに耐え切れなくなった親御さんが、暴力を振るう夫や子どもを殺そうとするといったことさえあります。


また、相手が子どもなら精神病院へ強制的に入院させようと思っても不思議ではありません。

しかし、強制的に入院というのはいま少し考えてほしいのです。

というのも、家庭内暴力を繰り返しているお子さんを、強制的に入院させたところで、根本的な解決にならない場合が多いからです。

もともと、精神病でもないのに、強制入院をさせられたという“恨み”から、入院中はおとなしくしていて、退院すると親に対して、さらなる暴力をもって復讐をするということがあるからです。


もちろん、ときと場合によって、強制的に入院が必要な場合もありますが、そうではない場合、親や周囲が入院させたいと思ったら、本人も納得の上で行うべきでしょう。



家庭内暴力を振るう人というのは、第3者に対して、信じられないくらい“いい人”であることが少なくなく、暴力の方向は家庭にだけ向かうということも多いのです。



ではどうすればいいかと申しますと、逆に親御さんが家を出てしまうという方法があります。
逃げ込む先は、友人の家などに前もって話しておいて、数日泊めてもらったり、ウイークリーマンションのような場所などがいいでしょう。

長期に渡りそうなら、安いアパートを仮の住まいにしても良いかと思います。

家庭内暴力の支援センターが近くにある場合、支援センターがシェルター(隠れ家)を用意していることもあります。

あるいは、病院の医師に相談をしておいて暴力を振るう子どもさんではなく親御さんが入院するという方法もあります。

子どもには、電話などで連絡をします。

子どもには「あなたのことが心配だけど、暴力があるうちは帰れない」という意思を伝えることが大切です。

そうしないと子どもは親に捨てられたと勘違いして、なおさら悪い方向へ行く恐れがあるからです



そのために普段から、現金とカンタンなお泊りセットのようなものを、用意しておきましょう。近所に友だちがいれば、友だちにお泊りセットを預けておくというのもいい方法です。

暴れる子どもさんは、


「おまえのせいだ!」


と、言うかも知れません、

親が子どもが幼いときに、虐待をしてしまったり、子どもの人権を無視するような言動や、無関心であった時期があると、思春期や、あるいは自分の親ではなく、結婚後に妻や我が子に、復讐の怒りをぶつけることもあります。

だからといって、暴力を受け続けることはありません。

暴力を受けたら、とにかく逃げる。避難する。

暴力を振るったほうも、一時的には興奮していますが、その後に自己嫌悪におちいることが多いようです。

その頃合を見計らって、電話で連絡して話しをする。


それを繰り返しても、暴力が収まらず、どうしても一緒に暮らせないと判断したら、配偶者なら離婚。子どもさんなら、何らかの施設に預かってもらってもいいでしょう。

施設に預かってもらうときも、その理由を充分に伝えて、子どもさんも納得のうえでというのが理想です。


くれぐれも、


「自分さえ我慢すれば、それでいいのだ」


と考えないでください。

まず、一番に自分の幸せを考えてください。



もし、ご本人が疲れきって、助けを求めることができないのなら、周囲にいる誰かが、助けてあげてほしいと思います。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)