ビジョンを持て
前回の続きです。前回は「一時しのぎって大切」ということを書きました。
大体、不登校・ひきこもり・ニートで悩んでいる人に対して支援をするとすれば、まずはその場しのぎの支援からはじまります。
その場しのぎはその場しのぎで大切なんですが、できればビジョンが欲しいものです。
ビジョン。将来の構想。展望。また、将来を見通す力。洞察力のこと。
当事者も、支援者も案外、もっていない人が多いんです。
だからその場しのぎの連続だけで終わってしまう。
まあ、その場しのぎの連続で、やがて何とかなることが7割くらいだと思うんですよ。だからそれでもいいといえばいいのかも知れません。
例えば不登校の場合、学校に行きたくなければそれでいいというのも、それはそれでいいのです。
でも、ただ学校に行かなくてもいいというのは、その場しのぎですから、いくつかのプランを考えて置いたほうがいいと思います。
特に、当事者にはなかなかその力や余裕がありませんから、支援者や支援団体とかは一応考えておいたほうがいいんじゃないかなあ。
「学校なんて行かなくてもいい」と思ってそのままニートやひきこもりになって、年齢が40歳前後にまでなってしまっている人がたくさんいますからね。
でも、さすがにそれはあまりよろしくないでしょ。
よく「いまを生きる」っていうじゃないですか。
これはいまさえ良ければいいと思って生きるんじゃなくてね。ちょっとした展望も一緒に考えて生きることだと思うんです。
きっと、あしたもたぶん、きょうに似た1日だと思うんです。
でもあしたはきょうとは違う1日のはずなんです。
10年後、20年後はもっと違う。
展望って一種の希望にもつながるから、その希望のために少しだけ用意をしておけば、10年後20年後は、またいまと全然違う1日になるような気がしたりするのですよ。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)