その場しのぎってすごく大切
いま、東京は凄い暴風雨です。
実はさっきまで映画「不登校の真実」のプロデューサーの宮川くんや、協力をしてくれた東京新聞のスズキさん、公認会計士のイカリさんとかと、ランチをしていてちょっと前に帰ってきたところです。
帰ってから嵐がひどくならないうちにと、近所に買い物にいったらさっそく傘を取られちゃった。
で、嵐の中を濡れながら帰ってきました。(笑)
ランチをしながら、不登校や教育についていろいろと話しをしていたのですが、そのときふと思ったんですよ。
「その場しのぎって凄く大切だなあ」
って。
不登校やひきこもり、ニートの対処や支援って、そのほとんどが「その場しのぎ」なんです。
不登校なら、まずとりあえず、学校に行かない・行けない子どもを尊重して、学校に無理やり連れて行かないようにする。
なぜかというと、学校に行かない・行けない子どもっていうのは、それなりの理由があるわけですから、その理由を無視して強引に連れて行くと逆効果。下手をすると大変大きな心の傷になってしまうおそれがあるからです。
でも、不登校支援というのは、その子が「学校に行かないことを応援すること」じゃないんですね。
(それだけを支援を思っている人や団体がたくさんありますけど(苦笑))
また、学校に戻して通学できるようにするのも、不登校支援の目的じゃないんです。
(それだけを支援を思っている人や団体がたくさんありますけど(苦笑))
目的とは何かというと、その子が「元気に毎日を過ごせ、将来に生きる力つちかうことを助けること」が支援の目的のはずなんです。
「学校に行かなくてもいいよ」とか「学校に復帰させること」が目的ではなく、それは手段の一つなんですね。
手段と目的を取り違えてはいけません。
でもね。
その場しのぎって凄く大切だったりもします。
例えば、うつ病の人に対して、「向精神薬なんか飲んじゃダメだ! そんなのその場しのぎの対処療法に過ぎない!」ってやめさせようとする人がいたりしますけど、その人は「いま凄く苦しい」わけです。
いま凄く苦しい人に、いまその場を楽になるために薬を飲んでもらうのは決して悪いことじゃない。
薬やめました。もっと苦しくなって自殺しましたじゃあ本末転倒。
苦しいときは、そのしのぎでいいから、薬を飲んで少し楽なりつつ、病気の根本原因である、考え方の癖とか、生活環境の改善をはかっていくべきなんですね。
不登校・ひきこもり・ニートも同じで、「その場しのぎじゃダメだ」って無理をすると逆にもっとこじらせてしまうことが多くあります。
不登校・ひきこもり・ニートの解決って、ただ学校に行ったり働いたりすることじゃないはずなんです。
解決には時間がかかるかも知れませんが、焦らずにゆっくりと解決・改善を目指していくのが、一番いいんじゃないかあと思うのです。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)