虐待をしてしまった母親にこそ、母親支援を

児童ポルノ:娘の裸を撮影・販売 母ら12人逮捕
2009年12月16日 毎日新聞より


 過去最多のペースで増え続ける児童ポルノ事件で、実母ら保護者が子の裸の画像などを撮影・販売して摘発されるケースが目立ち始めた。インターネットの下着販売サイトを介して知り合った男らに依頼されて、撮影をOKすることが多く、今年、母親らが少なくとも12人逮捕された。画像がいったんネット上に流出すれば、回収するのは事実上不可能で、警察庁は関係省庁と連携し、被害防止対策を進める。【千代崎聖史、鈴木一也】


 11月12日。仙台地裁の法廷に、裁判官の説諭が響いた。


 「母親として身をていしてでも守らなければならない子供に、性的虐待と同一視できる行為をした。しかも、動機が金を得るためなど言語道断。今後は愛情を注いで養育してください」


 懲役1年、執行猶予3年の判決=確定=を受けたのは、兵庫県に住むパート職員の母親(23)。堺市の無職女(20)に「1枚1000円以上で買い取る」と誘われ、郵送してきたデジタルカメラで2歳の娘の裸などの静止画や動画を撮影し、メールで送信した。捜査関係者によると、母親は総額で約10万円を受け取り、女は画像を児童ポルノ愛好家らに売っていたという。


 警察幹部によると、こうした事件は09年に目立ち始め、実母が最も多く9人、実父2人、義姉1人が逮捕された。買い取り側で摘発されたのは、児童ポルノ愛好家の男が多く、下着販売サイトを通じて出品者側の実母らと知り合い、娘らを自宅まで出向かせて撮影しているケースが大半だ。

いささかショッキングな数字を出しましょう。

日本において、もっとも多い殺人が、実母による子殺しで、日本全体の殺人事件の30%近くあります。

子どもを虐待してしまうのも、実母が圧倒的に多いのです。

そして、児童虐待は、厚生労働省が統計を取り始めた平成2年度を1とした場合の約34倍と、激増しているのが実情なのです。


最初に引用した毎日新聞の記事でも、児童ポルノに自分の娘の裸を売るのも、実の母親です。


わたしは、『不登校・ひきこもり・ニート』の予防として、母親を応援するのが、もっとも重要と考えているのですが、我が子を虐待してしまう母。

我が子を殺してしまう母。

我が子を児童ポルノに売ってしまう母

などなどの、母親は、無知であったり、自身も苦しい思いをしていたり、過剰なストレスに悩んでいたり、あるいは、母親としての教育がまったくなされていなかったりする場合が、多いように思えるのです。


こういった悲しい事件・悲しい子ども・悲しい母親を生み出さないためにも、こういった事件を起こしてしまった母親を責めるだけではなく、そういった母親にこそ、母親支援、お母さん支援が必要だと思います。



FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)