ADHDについて
「ADHD」とは「注意欠陥/多動性障害」のこと。
これは一種の発達障害で、生まれながらにもっている脳障害で心の病気ではありません。
だいたい30人に1人くらいこの障害を持っているといわれていますので、めずらしい障害ではありませんが、このADHDの人や家族ってすごく苦労したりしてるのね。
たとえば子どもの頃だったら、「勝手にどこかに行っちゃう子」とか「わがまま」とか言われやすいんです。
それに、衝動的に行動したり、じっとしていられないから、親御さんも「甘やかしているんじゃないの?」とか「躾がなってないんじゃないの?」なんて、言われちゃうことも多いんです。
そんなこんながあって、このADHDの人って、人と同じにできないから、不登校になったり、非行に走ったりしやすいのね。
大人になってからも、仕事が続かなかったり、コミュニケーションが上手にできない人も多くて、ひきこもりやニートにもなる人もたくさんいるようです。
でもこれは、親の育て方が悪かったわけでも、本人の努力不足でもないんです。
実際は、ADHDのない子どもや親よりも、当人たちはよほど苦労して、努力をしています。
これはぼくが見た限りでも、みんな本当に努力していると思います。
しかしなかなか人に認めてもらえなかったり、何度も失敗してしまうこともあり、自己肯定感が低かったり、劣等感にさいなまれたりすることも多いようです。
これは『不登校・ひきこもり・ニート』系の人は皆そうなのかもしれませんね。
さらに、いろいろと気を使いすぎて、がんばり過ぎて精神的に疲労してしまい、うつ病やパニック障害といった病気になってしまう人も多いそうですよ。
あるいはその生きづらさからアルコール依存症になる人もいます。
そしてADHDや、『不登校・ひきこもり・ニート』系の人の共通点として、他の人に相談しにくいものですから、一人で悩んで、追い詰められていくということがあります。
あるいは家族だけで悩んで、追い詰められていったりね。
ADHDの専門医は、まだ少ないそうなのですが、「ADHDかも……」と心当たりがある人は、1人だけや家族だけで悩まずに、医療にかかったり、相談センターなどを利用してみるといいと思いますよ。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)