統合失調症と不登校・ひきこもり


不登校・ひきこもり・ニート』と重要な関連がある病気に「統合失調症」というものがあります。

統合失調症は以前、精神分裂病といわれた病気ですが、その症状には大きく「陽性症状」と「陰性症状」に分かれます。

陽性症状」は、誰かに見張られている感覚や、悪口を言われているという幻聴。妄想、支離滅裂で意味がわからない思考や発言、自分が自分でない感覚や他人に操られていると思うなど、奇妙である意味派手な症状。

陰性症状」は、感情や表現の平坦化・無関心、自閉といった地味な症状があります。


派手で周囲に人にもわかりやすい「陽性症状」はよく効く薬もあります。また、症状が周囲の人にもわかりやすいために早期発見・早期治療に繋がりやすいといいます。


一方での「陰性症状」は、なかなか発見されにくく、病気になって数年たってから治療ということもあり、またよく効く薬は少なく難治となってしまうことが少なくないといいます。

陰性症状」としては

・ひきこもり
・意欲や関心の低下
・感情の変化が少なくなる
・表情の変化がとぼしくなる
・声の抑揚がなくなる
・思考の貧困
・衣服や部屋、生活等がだらしなくなる
・気分の落ち込み

などがあります。

ごらんの通り『不登校・ひきこもり・ニート』の人にも病気の有無にかかわらず、同じような人がたくさんいます。

統合失調症は、他の病気と同じく早期発見・早期治療をしたほうがより治りがいいといわれています。

しかし、いまだに精神病への偏見のため、治療が遅れ、そのためなかなか治りにくくなってしまう人もたくさんいるとか。

統合失調症は、10代20代の若い世代が多いそうですから、お心あたりのある方は、病院に足を運んでみてはいかがでしょうか?


統合失調症は、100人に1人が発症する病気です。

ちなみに胃潰瘍も、100人に1人が発症する病気。

特に変わった病気ではありません。

あと、精神科治療への偏見のために、病院ではなく祈祷師や拝み屋さんのところに行き、結局手遅れになってしまうこともあります。

信仰についてはそれぞれあっていいと思いますが、ちょっと気をつけたいところですね。


FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)