補い合う心
共依存が良くないところは、良かれと思いながら、お互いに足を引っ張り合うところにあります。
でもね、人間という生き物は1人では生きていけないんですよ。
わたしの職業は、マンガを描いたり、文章を書いたりして、一人でできる仕事ですけど、紙やペンを作ってくれる人や、それを売ってくれる文房具屋さんとかがいないと、仕事にならない。
マンガや文章を書いても、出版社や編集者、本屋さん、それを読んでくださる読者がいないと、どうにもならないわけです。
つまりお互いに補い助け合って仕事をしているということです。
この補い合うというのは、とても大事なことで、人間が1人でできることといったら、そう多くはできないんです。
だったら、誰かに助けてもらえばいいんですよ。
人間には、向き不向きがありますから、自分が苦手なことは“そこそこ程度”くらいにしておいて、得意な分野でやったほうがいい。
全部やろうとするとしたり完璧にやろうとすると、実にカンタンに疲れきってしまいます。
そうなると、何もかもがうまく行かなくなってしまう。
人間関係っていうのは、一種の補い合いでもありますから、困ったり自分では無理と思ったら、助けていただけばいいんです。
ただし、自分の要求なんていうのは、10あるうちの2か3くらいしか通らないと思っておいたほうがよろしい。
野球のバッティングと一緒ですね、打てて2〜3割。(笑)
実際、2〜3割補ってもらうっていうのは、大変なことなんです。
では、2〜3割助けてもらうにはどうすればいいかというと、逆に最低でも2〜3割は、相手の要求を飲まないといけない。
大したことじゃなければ、できるだけ相手のいうことを聞き入れてあげればいい。
そのほうが、相手が気持ちいいし、お互いの関係も良くなる。
こちらが、困ったときに協力してもらいやすくなる。
人間関係は、ギブ・アンド・ギブでもなくテイク・アンド・テイクでもないわけです。
一方的に相手を支配しようとするのではなく
一方的に屈服するのでもなく
持ちつ持たれつの関係が一番いい。
これは、親子、師弟、上司部下、取引先に関係なくです。
『不登校・ひきこもり・ニート』の関係者の中には、10割全部自分で背負おうとしてしまったり、逆に10割全部誰かに助けてもらおうとしたりすることがあります。
そんなの無理!
絶対無理!(笑)
人間は、助け合い、補い合って生きています。
悩んでいることがあったら、信頼できる人、それもできれば、複数の人に相談すればいいんです。
自分ひとりで、受け止めようとするとすべてを失ってしまうかも知れない。
多分、悩み全部の悩みを打ち明けたところで、全部良い答えなんて返ってこないでしょう。。
良くて2〜3割かも知れない。
1割もない知れない。
それでもいい知恵を貸してくれたり、話を聞いてくれたりして、少しは楽にしてくれると思うんです。
だからね。
ひとりで悩んでいるより、いろいろな人に助けてもらっていいんです。
では最後に「3年B組金八先生」の武田鉄也風に言ってみましょう。
いいですかぁ!
人 という字は
大きな人が小さい人に寄りかかっている!
な……なんか間違えましたか??(汗)
ぼ、ぼくなんか間違えましたかぁ???(大汗)
『FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)