人間は“癖”に支配されている
人間というものは、何気ない習慣によって縛られている生き物です。
朝起きて、当たり前のように“顔を洗う”というのも一つの習慣。
その習慣のない人にとって、朝起きてすぐに冷たい水で顔を洗うというのは、苦行以外の何物でもないと思うんですよ。
多くの人は、1日3回ごはんを食べますが、それも習慣です。
昔は、1日2食であったそうな。ちなみにわたしは、1日5食くらい食べます。これも習慣。(笑)
日常の習慣というと、何事もあまり違和感がないんですけどね。これが“癖”というと、なかなかイメージがよろしくない。
人間は、自ら“癖”というものに支配されているといってもいいんです。
食習慣は、“食癖”
生活習慣は、“生活癖”(笑)
その人の性格というのは、人間の行動パターン、思考パターンのことです。これも行動や思考の習慣、“癖”ということができますね。
いい“癖”をもっている人は、いいんですけど、悪い“癖”を持っている人は、何かと苦労することになります。
何かトラブルや不安があると、お酒を飲んで乱れる“癖”を持っている人は、アルコール依存症と言われ。
何かあると、どうしょうもない不安や動悸が起こる“癖”をもっている人はパニック障害と言われ。
他人と会うのが、怖いという“癖”を持っている人は、対人恐怖症とか、神経症と言われ……
人間という生き物は、ありとあらゆることに“癖”があるもんなんです。
毎日働くとか、学校に行くというのも、一種の“癖”といえるでしょう。
それが、いじめやいろいろな事情で行けなくなる。
それがやがて、習慣化される。いわゆる“癖”になるという一面もあると思うんですよ。
そもそも、“癖”なんていうのは、自分でも無意識のうちに出ちゃうもんでしょ。
その“癖”を直そうとしたら、それは凄く苦労すると思うんですよ。
なんつっても、無意識に出ちゃうんですから、相当に意識して矯正しないとついつい出ちゃう。
もし、自分で良くないと思う“癖”(習慣)があるとすれば、それを直すには、その“癖”に対する自覚と、努力が必要なのは当たり前です。
また、いい“癖”(習慣)を身につけるのも、それなりの努力が必要です。
だからといって、無理は禁物!
例えば1日10個ずつ英単語を覚えようとか、シェイプアップのために毎日腹筋を100回ずつやろうなんて思って、すぐに挫折した経験はありませんか?
(わたしは何百回もあるぞ)
なくて七癖。悪い“癖”(習慣)をやめて、いい“癖”(習慣)を身につけようと思うなら、少しずつ身に染み付けないとね。
なんといっても“癖”なんですから。
『FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)