自殺が激増している

警察庁の発表によると、昨年5月の自殺者数にくらべて、今年の5月は19.7%も自殺者が増えているといいます。

明らかに東日本大震災の影響です。

今回の震災は、地震による直接的な被害を受けていない人にも、多くの影響を与えました。

被害の映像を多く見すぎたためPTSD(心的外傷後のストレス障害)になる人が、全国にたくさん出たのです。

また、原発事故による不安も人々の心身に強い悪影響を与え続けています。

中には、被害を受けている人のためになんとかしたいと、多額の義援金を出したため、生活苦になる人なども多くいるといいます。

地震による経済的ダメージも多くの人を苦しめています。

過去、災害を理由に政府が税収を上げようと増税をした場合、そのほとんどが大不況となっています。

おそらく今回も、震災を理由に消費税等の増税がなり、そのためさらなる不況になる可能性が大です。

その結果、不況はますます深刻になり、肝心の被災地にますますお金が回らなくなると予想されていますが、おそらくそれでも何らかの増税ななされることでしょう。


不況と自殺にはあきらかな相関関係がありますから、ますます自殺が増えてくるかも知れません。

実は昨年は増え続けている自殺がようやく減ったのですが、おそらく今年は自殺が増え、もし増税がなされると、さらに増えるのではないかとぼくは個人は危惧しています。

ちなみに、もっとも効果的な自殺対策は、“景気の回復”でありましょう。


なお、自殺者のもっとも多い年代は熟年層なのですが、近年では若者の自殺が増えていることが気になります。

若者に夢や希望を持ちにくい時代、そんな国になってしまったのかも知れません。



ぼくは、紋切り型に「自殺は悪だ」「自殺するのは弱い人間だ」と、決め付ける気はまったくありません。

「死んだ方がマシ」「生まれてこなければよかった」といった人生もあるかと思います。


でも、どうせなら「生きててよかった」「生まれて良かった」と思える人生を歩みたいし、人にも歩んでもらいたいなあと思っています。


最後に「日本精神衛生学会」では、今月一杯まで震災における心の相談をしているそうですので紹介をしておきます。
http://www.seishineisei.gr.jp/




FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)