発達障害と不登校・ひきこもり・ニート
発達障害と『不登校・ひきこもり・ニート』は、大きな関係があります。
発達障害とは、一種の脳機能障害で
行動を自制しずらい「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」
ある種の学習が難しい「学習障害(LD)」
などなどがあります。
これは子どもだけの問題ではなく、発達障害を抱え大人もたくさんいることが、近年知られるようになってきました。
この発達障害のむつかしいところは、一見しただけでは障害とわからないため
「親のしつけがなっていない」
「甘え・甘やかしである」
「怠けである」
「努力不足」
などのレッテルを貼られてしまい、親も本人も大変苦しむことにあります。
親もよくわからないので、必死にしつけようとして虐待にいたってしまう場合もあります。
しかし、発達障害は先天的な脳機能障害ですから、「本人」にも「親」にも責任はないのです。
また発達障害は対人関係の下手さというものがありますから、対人関係に悩み苦しみ、『うつ病』やアルコールその他の『依存症』になってしまうこともあります。
大人の発達障害では薬物療法が効果があるともいわれていますので、お心当たりのある方は、一度病院で相談してみるといいかもしれません。
『引きこもりをする大人たち』というコラムによりますと
http://diamond.jp/articles/-/1650?page=3
山梨県立精神保健福祉センターの近藤直司氏は、全国5カ所の精神保健福祉センターに訪れた、引きこもり当事者152人の診断結果をグラフで表した。
その報告によると、最も多かった要因は「発達障害」の27%で、4人に1人を占めた。以下、「不安障害」が5分の1強の22%、
偏りを持った「パーソナリティー障害」が18%、うつなどの「気分障害」が14%、統合失調症を中心とする「精神病勢障害」が8%、「適応障害」が6%と続き、識別できない「その他」は5%に過ぎない。
引きこもりというと、これまではよく「怠け者」とか「甘え」、「親の甘やかし」などと言われてきた。しかし、本人のやる気や自らの努力だけでは、どうにも身体を動かすことのできない実態が、公的な国の研究報告でも浮かび上がってきたのだ。
と、『ひきこもりの要因が、27パーセント。4人に1人が発達障害』であるといいます。
また、全体では95パーセントが何らかの精神しょう害を抱えているという現実もあります。
わたしが知っている長期に渡って『不登校・ひきこもり・ニート』に苦しんでいる人たちも、そういった障害を抱えていたりする人がとても多くいます。
(むしろ長期に苦しむ人たちのほとんどがそのような障害を抱えていると感じます。
障害を抱えていない人の多くは、比較的短期間で学校や社会復帰しているようですから)
どうやら、『不登校・ひきこもり・ニート』問題は、単純に精神論・根性論では片付かないことは間違いなさそうです。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)