子どもは親や大人の真似をする


大震災の直後、多くの町々で水やトイレットペーパー、食料がお店から消えました。


一般市民の買い占めの結果でした。


その後、関東では

「水道水に放射線物質が入っています。しかし、妊産婦や乳児以外には健康被害はありません」

という発表がありました。


しかし、妊産婦や乳児と関係のない多くの人がミネラルウオーターを買い占めました。


みなさんの中にもこういった行為をしてしまった人がいるかも知れません。


気持ちはとてもよくわかります。


無理もないことだと思います。


しかし、この行為は、水道水を飲まないほうがいいといわれた


【妊産婦や乳児から、必要な物品を略奪する行為そのもの】


といわれても仕方がないでしょう。

店舗から必要以上の物品を買い占めた人もしかりです。

妊産婦も乳児を抱えた母親も、多くの人のように素早く動くことができません。

店頭に並びたくてもどうしても出遅れてしまいます。

それは、ある意味【弱者】であり、買い占めをした人は【弱者から物品を奪ってしまった】ということになります。


また、買い占めをするときに、我が子と一緒に行動したり、子どもを利用した人もいるでしょう。


もしそうしてしまったとしたら、親がいくら普段から

「弱い人には親切に」

といっていたとしても、それは嘘であるということを示してしまったことになります。

そして子どもは、弱い人から奪ってもいいという人になるかも知れません。

子どもは親や大人たちの行動を真似るものだからです。


でも、買い占めをしたりしてしまった後にそのことに気がついた場合、親子で話し合ういい機会かも知れませんね。



いま、被災地の被災地、特に原発被災地の方々に差別やイジメが起こっていると聞きます。

いま、差別やイジメを行なっているのは、子どもではなく大人です。


子どもは、親や大人たちの真似をします。


いま、ヒステリックに電力会社や政府について


「死刑になればいいのに!」


「死ねばいいのに!」


等々、憎悪の言葉を吐いている人がいます。


中には「電力会社の子どもをボイコットしろ!」


とさえいう大人がいます。


子どもは親や大人の真似をします。



親でも大人でも完全ではありませんが、願わくば子どものお手本になってほしいと思います。


もし、あなたが子どもでしたら、ひどいことを言ったりしたりする大人の真似はしないようにしてほしいなと思います。


そして、そんなひどいことを言ったりしてはいけないよと教えてあげてほしいと思います。




FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)