家族や友だちが自殺のサインを出していたら……


3月4月というのは一年間でもっとも自殺が多い時期なんです。

まして、今回の大災害のようなことがあると、健康な人でも心が不安になり、落ち込んでしまいがちになりますね。


おまけに災害で仕事がなくなったり、先行きが不安になったりすることも多いかと思います。

場合によっては、自分自身はもちろん家族や友人に、自殺を考えるほど悩んでいる人がいるかも知れません。


自殺をする人の多くは、実行に移す前に何らかのサインを出しているといいます。


それがどのようなサインかと申しますと、




1 いつも自分を責めて、マイナスのことばかりをいう
 「自分なんかいなくなったほうがいい」など、自責の言葉ばかり口にしている。


2 朝の調子がとても悪くなった
 いつもの時間にすっきり起きられない、朝食が食べられない、朝刊に目を通す気力がないなど。


3 最近、ストレスにつながるライフイベントがあった
 親しい人との死別や離別、離婚、結婚、就職、昇進、降格、転勤、退職、引越し、出産など。


4 体調の悪い時期がずっと続いている
 持病をわずらっている。また、更年期、老年期など。


5 家族とも顔を合わせたがらない
 部屋にこもってしまう、話すのもおっくうな様子。


6 過去に自殺未遂をしている
 一度、自殺を試みた人は繰り返すことがあります。


7 身の回りを整理している
 大切にしていたものや手紙や写真を捨てている。


8 食欲がない
 極端に食べる量が少なくなっている。


などがあるといいます。
(参照・引用;http://allabout.co.jp/health/stressmanage/closeup/CU20050525A/



しかし、これらひとつひとつを切り取ってみると、案外ありがちなことがあったりします。


ひとつひとつを見るというより、全体を見る必要があるといえるかも知れませんね。



また、自殺する人の9割が何らかの精神しょう害、とくにうつ病か、うつ状態であると言われており、そして多くの方が、治療を受けていなかったりするといいますから、専門医に相談することも良い方法でしょうね。



では、そういった人が周囲にいた場合、具体的にどのようなことをすればいいのかと申しますと


<気づき>
周りの人の悩みに気づき、耳を傾ける


○家族や仲間の変化に敏感になり、心の悩みを抱えている人が発する周りへのサインに
なるべく早く気づきましょう。



○「手を差し伸べ、話を聞くこと」は絶望感を減らすための重要なステップです。時間
をかけて、できる限り傾聴しましょう。



○話題をそらしたり、訴えや気持ちを否定したり、表面的な励ましをしたりすることは
逆効果です。相手の気持ちを尊重し、共感しましょう。



<つなぎ>
早めに専門家に相談するよう促す


○心の病気の兆候があれば、本人の置かれている状況や気持ちを理解してくれる家族、
友人、上司といったキーパーソンの協力を求めましょう。



○治療の第一歩は、公的相談機関、医療機関の専門家への相談から始まります。キーパ
ーソンと連携して、専門家への相談につなげましょう。

<見守り>
温かく寄り添いながら、じっくりと見守る


○身体や心の健康状態について自然な雰囲気で声をかけて、あせらずに優しく寄り添い
ながら見守りましょう。



○自然に応対するとともに、家庭や職場での体や心の負担が減るように配慮しましょう。



○必要に応じ、家族と連携をとり、主治医に情報を提供しましょう。
(参照・引用;内閣府自殺対策推進室http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/local/shukan/k-3/pdf/s9-2.pdf



ということが書かれています。


ただ、周囲の友人や家族が、自殺を考えるということに対して、ここに書かれていることを、そのまま実行に移したり、あるいは家族や友人が、自殺を考えているかも知れないということを、受け入れること自体が、とても困難だとも思います。


あるいは、自殺を考える家族や友人に対して、腹立たしさを感じることも多いのではないかと思うのですよ。


いえ、相手を思いやっていれば、むしろ当たり前かも知れません。


さらに悩ましいことに、自殺を考えている当事者も、周囲の人が自分に気を使っていることに対して敏感になり、より自分を責めてみたり、逆に攻撃的になってみたりすることもあるようです。


ひとつだけ、いえるのは、家族や友人が、当事者の気持ちに必要以上に巻き込まれて、一緒に落ち込んだりしないように心がけたほうがいいのではないかということですね。


家族や友人が自殺を考えるということは、


「家族や友人が死ぬかも知れない」

ということでもあります。


自殺は、日本人の死因の6位であり、20代30代では第1位というものなのです。


これを心配するなというほうが無理というものでしょう。


1人で悩まずに、専門家に相談することをおすすめいたします。


自殺予防総合対策センターの相談窓口をご紹介しておきます。
http://ikiru.ncnp.go.jp/ikiru-hp/ikirusasaeru/index.html



不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局代表』
巨椋修(おぐらおさむ)