自殺について


本日報道されたニュースです。


2010年の1年間の自殺者、3万1,690人 13年連続で3万人超える 子育ての悩み4割増

フジテレビ系(FNN) 3月3日(木)12時49分配信

1年間に自殺した人が、13年連続で3万人を超えたことが警察庁のまとめでわかった。就職や子育てをめぐる問題で自殺した人が急増している。
警察庁によると、2010年の1年間に国内で自殺した人は3万1,690人で、前の年に比べて1,155人少なくなったものの、1998年から13年連続で3万人を超えた。
自殺した動機では、「子育ての悩み」が理由だった人が、前の年に比べ4割以上増え、「就職失敗」が理由だった人が2割ほど増えている。
就職に失敗したことにより自殺した人は、年々増加していて、深刻な雇用情勢を反映した結果となっている。


人は、自殺をする動物です。

年間で日本人は、殺人事件などで500人ほどが殺されるのに対し

自殺者は、13年間連続3万人を超えるというくらいに多いのです。



世界に目を向けると、戦争で死ぬのは、23万人。

殺人で殺されるのは、50万人。

それに対して、自殺者は100万人もいるのです。


それくらい人は自分を殺す生き物と言っていい。



また、自殺には流行性があります。

かつてあるアイドルが自殺したとき、それ真似た自殺や後追い自殺が多発するということがありました。

富士山の樹海が自殺の名所になったのもそう。

1973年、NHKのドラマで富士の樹海で自殺するシーンが描かれたために、それ以来自殺の名所になってしまった。

2008年には、硫化水素自殺者が1000人を超え、2007年の約35倍に以上に激増しました。

最近、増えたと言われる『いじめ自殺』も、いじめられた子ども達が、自殺という方法を知ってしまったということとも言えます。


自殺とはまた違うがリストカットも、アメリカで1960年代に映画か小説により流行した行為です。

これは、報道する側も、よく考えないといけないことです。


WHO(世界保健機構)では、『自殺報道ガイドライン』というのがあります。

●写真や遺書を公表しない

●自殺手段の詳細を報道しない

●自殺の理由を単純化しない

●自殺の美化やセンセーショナルな報道は避ける


というものだが、少なくとも『いじめ自殺』に関しては、守られているとは言えません。

いま書いているこの文章ですら、自殺を誘発させる可能性があるかも知れません。

ぼく自身、常に自戒しないといけないと思っています。



よく「死ぬ気になれば何でもできる」と、安易に言う人がいます。

しかしこの言葉はまったく無意味。

自殺を考える人は、実際に「死ぬ気」であり、「何かをする」という気力が失せてしまっているからです。

もうひとつ、自殺とうつ病というのは、密接なつながりがあります。

自殺する人の90%は、何らかの精神障害神経症といった病気と関係があるという人もいる。

『自殺願望』のある人は、病院にいって相談をすることをお進めします。

相談をすることで悩みが改善することも多いのです。



自殺の原因は、人間関係や経済的な事情が多かったりします。

相談にのる人は、そういった知識も持っていて欲しい。

借金問題や、人間同士の揉め事には、弁護士が力になってくれることも多い。


ぼく個人的な意見では、自殺を必ずしも悪だと思っていない。

絶対に死ぬなとも言えない。

この人は、死んでも仕方ないとさえ思うことだってある。

そんな人でも、数年後に会ってみると、やっぱり死ななくて良かったなと思う。


だから出来れば死なないで欲しいとしか、ぼくには言えないのです。




不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局代表』
巨椋修(おぐらおさむ)