自己肯定感の高め方4 自分を知る


さて、これまで「失敗を受け入れる」ことなどを述べてきました。

これは「自分の弱さを認める」ということでもあります。

これは「自分を許す」ということでもあります。

これは「ありのままの自分を知る」ということでもあります。


「ありのままの自分を知る」とはどういうことか?


「自分の良いところはもちろん、悪いところもよく分かっている」ということです。


「等身大の自分を知る」ということです。


「等身大の自分を知る」とはどういうことか?


「身の丈を知る」ということであり


「分を知る」ということです。


ここで注意をしなければならないのは、このとき「しょせん自分なんか」「どうせ自分なんか」と、自分を否定的にとらえないことです。


まず、等身大の自分を知り、その自分を認め、自分を許すことです。


例えば、アルコール依存症の人は、なかなか自分をアルコール依存症であると認めようとしません。

自分で認めないのですから、自分から治療しようとしません。

そうやって自分をごまかして、自分と他人に迷惑をかけ続けてしまいます。


逆に


自分が、自分の意思で酒を断つことができないと認め、受け入れて、はじめて他人や医療機関に助けを求める気持ちになれます。

そのときアルコール依存者は、自分の弱さを認め、自分が酒を飲むとダメになると認めるのです。


これはアルコール依存だけではありませんね。


歯槽膿漏で口臭ぷんぷんの人が、自分は歯槽膿漏ではないし、口臭もないと思い込もうとしても、現実に歯槽膿漏で口臭がひどければそうなのです。

それを認めた人は、歯医者にいくでしょうし、認めない人はそのままか、ひどくなっていくでしょう。

また逆に、口臭はないのに、あると思い込んで人前で喋られなくなるというのも、本当の自分を見れていないということになります。



自己肯定感の低い人は、自分を低く見すぎていたり、本当の自分はそんなものじゃないと無謀な挑戦を繰り返して、挫折も繰り返し、ますます自分はダメだと思い込んでしまいます。

いまの自分を認め、受け入れることで、自分にできる範囲を知り、いまの自分が越えられるハードルを知ります。


ハードルはいきなり高くしても越えられません。


自分のできる範囲のハードルを何度も越えて、成功体験を重ねることで、少しずつハードルを高くしていきます。

等身大の自分を知り、そんな自分も悪くないと思い、自分もなかなかやるなと誉めてあげることで、自己肯定感は少しずつ育ってきます。




不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局代表』
巨椋修(おぐらおさむ)