ひきこもりを辞めたかったら、外を歩け!
もし、ひきこもりを辞めたいのなら、ぼくの言える唯一のアドバイスは、
「歩け」
である。
それも「外を歩け」である。
10分でも、1時間でも3時間でも無目的でもいいから、とにかく「歩け」である。
こんなことを言っていると、必ずといっていいほど、ある種の保護者や支援者から
「もし、あんたの言うとおり、外に出て歩いたとして、万が一交通事故にでも遭ったら、どう責任をとってくれんだ!!」
と、文句をつけてくる人がいる。
そんなことまで、他人に責任を押し付けなければならないとは、情けない人の一言であるな。
以前、こんなことがあった。
ある不登校を支援している団体や親の会が、平日の昼間に、不登校の子どもが外を歩いているとき、警察は子どもに職務質問をしたり補導をしたりしないでくれと、クレームをつけたのだ。
理由は、「不登校の子どもは、そうでなくても罪の意識がありひきこもりがちなのに、さらに職質や補導をされると、ますます外に出れなくなってしまう」
と、いうものである。
また、同様の理由で「不登校の子どもが、深夜に徘徊していても、職質や補導をしないでほしい」という注文をつけた親の会や支援団体がいたこともある。
いったいこの人たちは、本当に子どもの安全を守りたいのかと、あきれるよりも、笑ってしまったことがある。
悲しいことだが、その後、実際に不登校の女の子が深夜に徘徊し、殺されるという事件が起こってしまった。
その状況は、全裸にされて、顔を石など鈍器なようなもので潰されるという悲惨なものであった。
夜というのは文字通り闇の世界であり、危険なのはいうまでもない。
また、平日の昼間というのは、通常子どもは学校に行っているのが常識で、子どもの安全を考えた場合、子どもに職質をしたり、補導するのはおかしなことではない。
もし、補導されても、子どもがちゃんと返答ができたり、親が動揺しなければ、それもひとつのいい経験であろうさ。
まあこんな常識外のことは別にしてだ。
ひきこもりやニートの人でやることがないんだったら、目的場所があろうがなかろうが、歩くことを進めるよ。
ポケットかバックに文庫本や水の入ったペットボトルでもぶっこんで、疲れたら休みながらその本を読むのもよかろうさ。
歩くというのは、前に進んでいくということなんだよ。
人間、歩けているうちは、何とかなるもんだ。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)